「すいません、誰か、いませんか。」  
「はい。」
「ネット見てたら、アルバイト募集しているので、来たんですが。」
と、大学生は、言った。
「アルバイト希望の人ね、担当者呼んできますので、お座りなってお待ちになってください。」
「はい。」
大分、時間がたって、奥から、見惚れちゃうほどの年配の男性が出てきた。
「君が、アルバイト希望の人。」
「はい、そうです。」
「アルバイトの内容を確認したかな。」
と、その人は、言った。
「いいえ、内容までは見てないです。」
「そうか、見てないのか。」
「あのー、無理ですか。」
と、心配そうに、言った。
その年配の人は、大学生をじ〜っと見ていた。
「え、ぼくの顔になんかついてますか。」
「仕事の内容は、教えていけばいい事だな。」
「え、とう言う事ですか。」
と、大学生は、言った。
「つまり、働けるって事さ。」
「え〜、ありがとうございます。」
「そうだ、名前聞いていいか。」
と、年配の人は、言った。
「はい、ぼくの名前は、桜井翔です。」
「そうか、桜井翔、良い名前だね。」
「そう言われると、照れます。」
と、翔は、言った。 
「次は、ぼくだね、ぼくは、大野智、よろしく。」
「こちらこそ、よろしくです。」
「翔くん、この後、時間あるかな。」
と、大野が言った。
「あ、すいません、この後は、午後の講義があるんです。」
「そうか、それは仕方がないな。明日は、どうかな。」
「明日は、完全に、午前中だけなので、午後は大丈夫です。」
と、翔が言った。
「じゃあ、明日の午後、まだ、ここに来てくれるかな。」
「はい、明日の午後、まだ、来ます。」
「待ってるよ。」

(なんか、良い人だったな。)

つづく。