いま日本はイチロー選手の現役引退のニュースで引っ切り無しのようですね。

春分の節句の時期、また宇宙元旦のような新しいエネルギーを感じるいま衝撃的なニュース。

周りには結婚された人や婚約された人も多く、新しい始まりが溢れた春ですね。



残念ながらわたしは現在日本に居ないので、イチロー選手の突然の引退情報をインターネットを通じて知り、ユーチューブで確認しました。

日本のファンからの熱いお疲れ様とありがとうを込めた賞賛、その感動フィナーレを拝見し、目頭が熱くなりました。


これだけの人達を動かしたイチロー選手、また日本人ファンのあたたかなサポート姿勢に感動しました。




わたしは現在メルボルンに住んでいるので、パートナーの家族がサポートしているフットボールの試合に行っても(彼の従兄は違うチームの監督をしている)とにかくヤジがすごい。

Jリーグ観戦したこともあるので、海外のサポーターのお行儀の悪さにびっくり唖然。

おそらくアメリカのサポーター達も容赦がなく凄いのだろうと容易に想像出来ます。

(※メルボルンはフットボールが熱いので、特別他のスポーツよりクレイジーな熱いサポーターが多いらしいですが。)


話を戻し、日本でのイチロー選手の最後の試合、残念ながらヒットはなかったけれども、試合後に起きたサプライズは、やっぱり普段は秘めているけれど、日本人のここぞという時に放つ、内なる熱い思い、その選手を敬う品の良さに感動しました。


わたしは、昔からイチロー選手の生き方、ユーモア、聡明さにいつも感心を受け、カッコいいなあと感じて来たのもあり、ノーカットインタビューも楽しく拝聴させて頂きました。




インタビューでも、本当にセンタリングされている人とはまさにこのような人。

ご自身のいまに正直、素直で、言葉の一つ一つを丁寧に思いを合わせ発する。

感じていることとズレが少しでもあれば、あれ?違うなあ、と間をおいて、よりしっくりくる言葉を選び直す姿勢。

これだけ明確に、哲学的な自分なりの思いを淡々とオープンに話す存在。

本当に清々しくカッコいい。

本人は意識してらっしゃらないと思いますが、ちょっとトンチンカンだったり、一度似た趣旨の質問をされた記者や、長々とまとまってない質問に対しての、クリアな躊躇なきツッコミとも言える、無駄のない返し(あれ?それさっき言いましたよね。~さんも疲れて来て、集中力切れて来たんじゃないですか?もうお腹すいてきたよーetc...)などの発言も、彼なりの愛を感じて、またキュンとファンになってしまいました。笑


イチロー選手の会見は、全ての問いに対する真摯な回答一つ一つに感銘を受けたのですが、特にいまの自分の位置からも個人的にインスピレーションを受けた事をシェアし、個人体験で感じていることも、下に綴りたいと思います。


動画の6:34  辺り

これから野球をしたい子供達へのメッセージ


「野球じゃなくてもいい。

自分が夢中になれるものを見つけられれば、それに向けてエネルギーを注げるので、そういうものを早く見つけて欲しいな。

それがあれば自分の前にやってきた壁にも立ち向かえる。それが見つけられないと、直ぐに諦めてしまう。

自分が向いているかどうかよりも自分が好きなことを見つけて欲しいなと思う。」


向いているから、得意だからという理由で行ってきたことと、夢中になれるものは、その熱量が全く違う。モチベーションが違う。

夢中になれるものを二の次にし、なんとなく出来てしまうからとそれを一番に器用にやっていた時は、何か胸にぽっかり大切なものを失ったような思いになり、自分に嘘をついたような感覚になりました。夢中になれる事を大切にしながら、向いていることもすると、相乗効果で良いエネルギーを循環できるなーというのが、いまのところわたしが感じていることです。


動画の1:05 より

今何を得てきたと思いますか?成功とは?


「新しい世界に挑戦することは大変なことだとは思いますが、それが届くからやる、届かないからやらないという判断基準では、後悔を生むだけですよね。やりたいならやってみたらいい。出来ると思うからやるのではなく、やりたいならやってみる。その時にどんな結果を産もうとも後悔はないですよね。基本的にはやりたいと思ったことに立ち向かっていきたいですよね。」


出来るからやるのではなく、やりたいからやる!このシンプルな情熱、熱量の維持はそれを実行し続ける事でしか生まれない!

素晴らしいシンプルな名言だと響きました。



動画の1:10:30  くらいより

日本の野球で鍛えられたこと


「基本的な基礎の部分については、日本の中学生レベルの野球の方がメジャーよりうまい可能性がありますよ!

チームとしての連携、これは日本はもう自然に集団行動の中で養われている。そういうものは言わなくてもできている。

アメリカでは、個人のポテンシャルは高いが、中々苦しんだ点で、最終的には諦めた。」


これは、現在メルボルンであるダンス学校で教えという仕事をさせて頂いているのですが、日本人のわたしからすると、びっくりするような事に多々遭遇するのです。

まさに日本だと、すぐに行動に移す前に考えるという頭を使うことをしているのだと思います。

日本の環境で育ってきたわたしには自然に集団行動の中で養われている言わなくてもできることから、彼らには進めていく必要があり、その点で試行錯誤していることがあります。

また日本人は協調や同調が得意だと思うので、レッスンでも覚えるのが早いし、正確で平均レベルが高い。こちらでは当然プロレベルは別格ですが、普通の学校レベルですと平均レベルやキャッチするスピードが日本より遅く、ゆっくりかなり噛み砕いて伝えやていかないとみんなついてこれないので、気をつけながらレッスンをしています。

ただ反対に日本では、質問や何かを投げかけた時の反応が薄いなど、また違った面で感じるものがあるんだろなあと感じています。



動画の中イチロー選手がお腹すいてきた~と発言した後の最後の質問


プレーの場が変わり

孤独を感じながらプレーしてきた...とお話されていたことについての質問 より

1:20


「外国人になったことで、人の心を慮ったり、痛みを想像したり、今までなかった自分が現れてきた。

本を読んだり情報を取っても、体験しないと自分中からは生まれないので、沢山苦しんだり孤独を感じて来たけれど、それらは未来の自分のためになるのだと思います。

エネルギーのある元気な内に、それに立ち向かっていくことは、凄く人として重要なんじゃないかなあと感じています。」


これは本当に個人的に響きました。

わたしも何度か海外で過ごし、その都度外国人になり、住む場所によっても、感じたり、見えたり、学べることは、それぞれ違い、その度に

日本に普通に住んでいたら感じることも、考えることも、意識する、観えることもないことに遭遇し、時には孤独だし苦しい体験もありました。

でもそのおかげで、観えるようになったことや、自分の弱さや甘さやいろんな面を観ながら、学びながら視野を広くという意味で楽しませてもらっている、未来の自分への肥やしになっているんだろうと信頼して進んでいます。



エネルギッシュにこの一瞬一瞬、いまを謳歌すること、

シンプルに意識と思いと行動を合わせる事

それこそがもちろんその人の自己実現と変容の鍵ですが凡人はそれが難しい。


イチロー選手からまた清々しいエネルギー頂きました。

イチロー選手長い間、本当にお疲れ様でした。

沢山の感動をありがとうございます。


これからの新しいイチロー選手もとても楽しみにしています。