奈良県生駒市学童保育所の保護者会問題 | 義勇兵のブログ

義勇兵のブログ

高校時代に芦原会館で空手を学び、武道・武術の研究がライフワークになりました。
趣味の少林寺拳法、羅漢拳法、ガンプラ、読書他色々なことを書いていきます。

城陽市のPTAや学童保育所の保護者会の改革を行っています。


にほんブログ村 教育ブログ PTA活動・保護者会へ
にほんブログ村

にほんブログ村 子育てブログ 学童保育へ
にほんブログ村

今回は奈良県生駒市の学童保育所保護者会の問題についてです。
ここは、前に紹介した奈良県奈良市よりも問題が複雑です。

まずは生駒市の学童保育所の設備と運営に関する条例を確認しました。
 

条例には運営の項目がありますが、「事業者」としての取り扱いが表現されていないので、細かい内容は別の資料を見る必要がありそうです。



生駒市には12の小学校があり、学童保育所は27学童があります。

学童保育所は「運営協議会方式」と呼ばれる3者による運営を行っています。

3者の内訳は
・生駒市学童保育運動連絡協議会「いわゆる市連協」(保護者)
 



・指導員会(指導員(他の地域では支援員と呼ばれることも))

・生駒市(こども総務課)
 



です。

生駒市の学童保育所の保護者会への加入が本来、任意団体であるならば入退会自由であるにも関わらず、保護者会の上部団体の市連協が運営に入っているために、保護者が保護者会への加入を強制されています。

もともと共働きや一人親やその他事情があるから学童保育所を利用しているにも関わらず、保護者会の活動を強制される実態があります。

保護者負担の声があがっていることが生駒市議会議員のブログで触れておられました。

 


(抜粋)

『生駒市の学童保育を考える議員懇談会』(主催/生駒市学童保育運動連絡協議会)がコミュニティーセンター(市内元町)で開催され参加させていただきました。
懇談会は4グループに分かれ、予めそれぞれ設定されたテーマのもと活発な意見交換か行われました。
私が入らせていただいたグループのテーマは「保護者会の活性化」。学童保育における保護者の負担が大きすぎる、との声がある一方で、子どもたちの充実した保育を実現するため保護者としての役割がある、との声もあり、活発に意見が交わされました。
現在、生駒市の学童保育は保護者と指導員、市の三者で構成される「生駒市学童保育運営協議会」が設置、運営されています。
保護者負担の軽減については、運営協議会方式を維持する中で効率化を図り実現していくのか、公設公営など別の道を考えるのか、保護者の皆さん同士の議論を深めていく必要性を感じました。


(抜粋ここまで)

それではここから本題です。

数ヶ月前に奈良県生駒市議会学童保育所保護者会について悩んでおられる保護者の方からメールがありました。


保護者「突然のメール申し訳ありません。私は小学2年生の男児の父親です。

奈良県の生駒市におりますが、ただいま生駒小学校の学童保育の保護者会を抜けたいと試行錯誤しております。

現状は、保護者会へ手書きの退会届を提出したが拒否され、役所に問い合わせたが各保護者会に委ねてるのでわからないと交されています。

学童保育に入所したら保護者は運営者に当たるので抜けるとか抜けないとかの話ではないと役所に言われました。
弁護士にお願いして法的な話をするべきか、お金の工面の問題などで悩み中です。
なにか解決策や情報がないかとメールさせていただきました。なにとぞよろしくお願いします。」

私「はじめまして。お困りのことと思います。
学童保育の問題については自治体により様々な問題が起きていて、解決には色々工夫が必要です。
まず学童保育所の規定と、生駒市の学童保育に関する条例、規定を手に入れ、内容を熟知する必要があります。
また生駒市の場合3者で事業をされているとのことですが、その事業者の組織がどんな組織で、保護者会の立ち位置やそれぞれの活動実態を調べ、保護者会が任意団体として別の組織なのか、運営主体になっているのかを調べて見てください。
もし学童保育の組織と保護者会が別の組織で、学童保育所の利用規定の中に入会が義務でなければ退会は可能だと思います。
その辺り分かる範囲で知らせてもらえると一緒に考えることができそうですが」

保護者「ご丁寧にありがとうございます。先ずは学童保育の規定をしっかり読んでみます。役所の人の話によれば入所=保護者会入会のようで、嫌なら辞めて民間に行けと言われました。」

保護者「自宅や学校からは遠いのですが有るようです」
「もう一つ質問させて下さい。本来なら保護者が立ち上げた学童保育を後に役所が代わって運営するのが行政の役目で、そのおかげで安心して仕事に行き納税出来るから公務員が仕事出来る訳で、循環だと思うのですが、どの様に行政に働きかければ良いかとかご存じでしょうか。」

私「もし行政に働きかけるなら、条例で運営主体を市役所直轄か、社会福祉法人や民間の保育事業者に指定管理者制度で運営してもらうように、市議会議員や市長にお願いするしかないですね。
栗東市の場合は保護者会の団体でつくる、市連絡協議会で市長や市議会議員にお願いして、保護者負担を減らす目的で指定管理者制度になり、社会福祉法人や民間の業者が学童保育所を設立するなどして、保護者会に入らなくても学童保育所を利用出来るようになりました。」

保護者「なるほど、少しややこしいですね。とりあえず市長へメールして返事を待ちます。
ありがとうございます。」

そして2ヶ月がだったので心配して連絡してみました。

「こんにちは。
◯◯さんご無沙汰しています。
あれから学童保育所の保護者会はどうなりましたか?」

保護者「こんにちは。
学童の件は話は進まずです。役所も一保護者の意見として頂戴します程度、学童の保護者会側は交代時期もあって無視ですね。
昨年もこの時期に無視されてそのまま放置されて居ました。どうやら内部から保護者の意見をまとめて行政に働き掛けないと何も動かない感じです。無力ですよね〜。学童をやめる方向(次は3年生になるので、多分一人で留守番出来るかも?)で進むかもしれません。しかし来年は娘が1年生で、、、悩ましいです。

みんな働いてる親で大変なのに行政に学童を運営するように働きかけない(役員が議題に挙げて意見を集めるなど)でずーっと同じ苦しみ押し付けあってるのがよくわからないです。4月からは1つの学童で児童が100人超えて、校内に4つ目の学童がオープンします。ほぼ共稼ぎですね。共稼ぎしないと成り立たないって国政の責任ですよね〜。その責任も親に背負わせて、子育てしにくい社会だな〜っと愚痴りたくなります。

わざわざお気に掛けて下さりありがとうございます。」

以上でした。

市役所も保護者のも学童保育所の運営に携わらなければ、学童保育所を利用させない姿勢なので驚きました。
特に市役所で民間の学童保育所へ行くことを勧められるのは考えられないことですね。

こうした複雑な学童保育所の保護者会を退会し、学童保育所を利用するのは難しく、仮に出来たとしても、かなり色々なトラブルが起こることが予想されるので慎重な対応が必要だと思います。

私になんともできなかったので、力不足を感じた事例でした。

この問題を解決するためには、奈良県生駒市の学童保育所の運営主体を1つにする必要があり、公設公営や公設民営に変えることが必要に思います。

また運営主体を滋賀県栗東市のように保護者会の無い民設の学童保育所を増やし、保護者会に入りたくない保護者の逃げ道を作らなくてはなりません。

そうで無ければ栗東市、奈良市でもあったように、生駒市でも鍵っ子が増えていくことになりそうです。