og公演のお稽古場での話題に、最近ニュースになった宝塚の規則についての話が出たので、15歳から20年間過ごしてきた大切な故郷について、すこしだけ意見を書かせていただきます。



簡単に書かせていただきますと


まず、

『規則』は、ただ従ってるだけだとそこにはなんにも意味をもたらしません。

『規則』って、例えば

『朝は明るく元気に挨拶をしましょう』

これが規則の場合、(365日明るく元気に挨拶をするなんてめんどくさいかもしれません)無理やり笑顔で挨拶をしないとならない、、、具合が悪い日もあるのに!
これは無理強いしている!
酷い規則だ!ハラスメントだ!

などと思う輩も時代によってはいるのかなー?

(あくまでも
例えばの話なので、、)

はい。


例えば



『朝は明るく元気に挨拶をしましょう』

という規則があるとしたら、


この規則に意味をもたらすとどうでしょうか?


舞台人やタカラジェンヌというお仕事は、プライベートでどんなネガティブな事があっても必ず舞台やパレードでは満面の笑顔でお客様に楽しんでいただく為に全力でパフォーマンスさせていただくお仕事です。

『朝から元気に笑顔で挨拶しましょう』という規則は、単なる規則ではなく、舞台に立つためのトレーニングになってきます。


『阪急電車に一礼をする』という風習もそうです。これは『規則』というべきか非常に悩むところで、『習慣』や、『風習』という方が自分にはしっくりきます。

ちなみに

わたしは15歳で宝塚に入りましたが、阪急電車に一礼する事が大好きで仕方ありませんでした🤣

15歳なので、単純な理由、、。
わあ!やっと一礼ができる!テレビで見た世界!憧れの音楽学校に入れたあー!と興奮しながら一礼してました。



阪急電車に一礼するだけではなく、学校🏫の正門に入る時も一礼。小林一三先生の銅像にも毎朝一礼、、、、。これも毎朝心が清められて、、、

『清く正しく美しく』の教えの一つだと感動してました。🤣



一礼する事が規則であろうとなかろうと


宝塚ファン、お客様が遠方から宝塚まで乗ってきてくださる阪急電車。上級生が乗車してるかもしれないという単純な理由だけではなく、一三先生が創設なさった阪急電鉄。

阪急は親のような存在であり、阪急電鉄の終点が栄えるようにファミリーランドや宝塚が生まれた。阪急電鉄が生まれなかったら今の宝塚はありませんし、宝塚と言う地名も一三先生が付けられた。


単純に、物や人、歴史や事柄に対して感謝の気持ちを持つことを学ばせていただくには最高の『規則』『風習』だとわたしは感じていました。


『規則』『風習』がないと、10代の子たちはなにを基準に学びを得て行動したらいいのでしょうか?

大人の社会にも『法律』があります。

先程も述べたように

『規則』は、やらされていると解釈しているうちは、なんにもそこには成長も学びも生まれません。

『規則』に自分なりの解釈を想像し、なぜその規則や風習があるのかを考え、自分なりの学びを得る事こそが『規則』の意味ではないでしょうか?


そもそも色々な意見から、阪急電鉄に一礼する風習のようなものは大分前にわたしが在団中なくなりました。この時

学校時代喜びながら一礼させていただいていた自分の姿が目に浮かび、内心ちょっぴり寂しかったのを覚えています。

また一礼が復活しているとしたら、それが大切なことだと『解釈』している人がいるから?

かもしれません。。。そこはわかりませんが。。。



わたしの意見としては、『規則』があろうとなかろうと、、、


一礼したければすればいいのです。

断固として
したくないなら

せめて

人や物、歴史に対して想像を巡らせ、先人の方々が築き上げてきてくださったからこそ今の宝塚があり、自分が入学することが出来たのだと、、

後輩たちには


謙虚な心、感謝する心を養っていただきたいとわたしは願います。

神社の鳥居をくぐる時も⛩一礼する日本。


わたし自身本殿にいらっしゃる神様に一礼する気持ちでさせていただいていますが、これもしてもいいししなくてもいい風習なのでしょうか?

神社に入ったら、真ん中は神様がお通りになるから、真ん中は避けて歩く、、、など


日本には素敵な風習、慣しが沢山あります。


『規則』や『風習』に対して、そこにはどんな意味があって生まれたのか?

それを考えると、


100年以上続いてきた劇団。


周りからみたら

『意味がない』『無駄』だと感じることでも、深く掘り下げると、長く続けていくための『秘訣』がそこには潜んでいるかもしれません。

『なんでこんな事しないといけないの?』


わたしもこんな風に意見を述べてはいますが、他の事に対しては幾度もそう感じてきました。🤣

ただ、、



そこに『解釈』を考え、『意味づけ』をしていくうちに

10年生くらいになって初めて
やっと

様々な『風習』や『規則』に対して
こういう事だったんだ、、、、と
『学び』を生み出していけたかなーという自負があります。


ただし、『学び』を『成長』へと繋げるには長い時間がかかりました。



10代で全ての『規則』や『風習』に意味づけができる人なんていないでしょう。


いま入学した諸君


これから入学したい諸君


もう大分改定されてほとんどなくなった
『規則』や『風習』ですが、、

すべて


『決まり』だから嫌々やるのではまだまだ青いです。厳しい事をいいます。『必要ない』と判断する前に、一旦一呼吸し、宝塚の歴史を勉強して深く深く掘り下げてみてほしい。


先輩方が残してきた歴史に対してしっかり感謝の気持ちを持って


これから先も宝塚歌劇団が200周年、300周年と迎えられるよう、君たちがしっかりと継承し、、


温故知新

古き良き風習、歴史を大切にしつつ

君たちが新しい宝塚を生み出していかないとならない。

世間の声や、宝塚を知らない人達の意見に振り回されない事。

自分たちがこれからの宝塚の歴史を刻んでいく大切な人材であるという事をよく肝に銘じて、


今までの宝塚の伝統として何を残していくべきか?心で考える事。

必要な事は守りながら、


新しい伝統を作り上げていってほしい。






#宝塚規則
#風習