「女々しいって言われるぞ」
教科書本文中に出てくる一文です。
日本人は特に疑問に思うことは無いでしょう。
しかし留学生にとってこの文はかなり高いレベルなんです。
「女々しい」 「って」 「言う(受身形)」 「ぞ」
分解するとこうなりますよね。
ここで、留学生が一番難しいと思うパーツがどれか分かりますか。
答えは「ぞ」
「ぞ」=「よ」
ということを留学生は知りません。
*文末表現の一つであり、主に男性が使う。
「ぞ」を分かりやすく説明するなら、これくらいしかないですよね。
しかし私は一番重要な事を見落としていました。
この「ぞ」を説明してから数分経った頃、クラスの皆は会話練習をしていました。
A:日本に来て、どれくらいになりますか?
B:もう5年になりますよ。
A:いろんなことがありましたね。
B:覚えていますか?Aさん、初めは「国へ帰りたい」と言っていたんですよ。
A:よく覚えていますよ。Bさんにたくさん相談しましたね。
B:大変だったけど、今では懐かしいですよ。
上のようなモデル会話を元にして、単語を変えて自由に会話文を作るという活動。
作り終わったら、ペアで発表、という流れ。
あるペアが発表していた時に事件が起こった。
A:日本に来てどれくらいになりますか。
B:もう半年になりますぞ。
な り ま す ぞ
私が忘れていた重要なこととは
「~よ」の代わりに「~ぞ」を使う時には、前の形に注意しなければならないという事。
良い例)女々しいって言われるよ。→言われるぞ。
しかし、「ます形」の後ろの「~よ」を「~ぞ」に変えると何が起こるのか。
悪い例)女々しいって言われますよ。→言われますぞ。
つまり…
ムックが憑依するという大惨事が起こったんです。
その後も、彼らはモデル文の「~よ」を全て「~ぞ」に変えて、
ムックが憑依したまま会話を続けました。
しかも彼らだけではなく、他のペアももれなくムックになっていました。
まさかのムック量産。
ここでもう1つ忘れてはならない事があります。
彼らは留学生。
日本人は私だけ。
耐え切れず笑い出した私を学生達は冷ややかな目で見てきました。
こんな日もありますぞ~(・∀・)