「-Dreaming Girl- 恋、はじめまして」 | BIGな気分で語らせろ!

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「-Dreaming Girl-恋、はじめまして」岡田有希子。
作詞・作曲 竹内まりや。
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シングルレコードは1984年9月28日発売。
アルバム「シンデレラ」より後の発売です。
岡田有希子さん初のオリコンチャート入り作品であり、
・第15回日本歌謡大賞放送音楽新人賞
第26回日本レコード大賞最優秀新人賞
・第13回FNS歌謡祭最優秀新人賞
といった賞を受賞していることもあり、リアルタイムのファンの方々には印象深い一曲だと思います。

グリコの「セシル・チョコレート」のCMソングであったことも忘れてはなりません。
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では、コード進行を。

「恋、はじめまして」

Intro.
C♯/F♯/C♯/F♯
C♯ C♯M7/C7 on C♯
C♯ C♯M7/C7 on C♯

A.
C♯/Fm/E♭m7/G♯7
F♯/Fm B♭m7/E♭7/G♯7
C♯/Fm/E♭m7/G♯7
F♯ F7/B♭m7 F♯/G♯7/C♯ C♯7

サビ.
F♯/Fm/E♭m7 G♯7/C♯ B♭m7
Cm7-5 F/B♭m7/E♭7/G♯7

A'
C♯/Fm/E♭m7/G♯7
F♯ F7/B♭m F♯/G♯7

間奏.
C♯/B♭M7 on C♯/C♯/B♭M7 on C♯ C♯M7
E♭m7 on G♯/C♯/E♭m7 on G♯/C♯
F♯/Fm B♭m7/E♭m7 G♯7/C♯ C♯7

サビ.
F♯/Fm/E♭m7 G♯7/C♯ B♭m7
Cm7-5 F/B♭m7/E♭7/G♯7

A.
C♯/Fm/E♭m7/G♯7
F♯/Fm B♭m7/E♭7/G♯7
C♯/Fm/E♭m7/G♯7
F♯ F7/B♭m7 F♯/G♯7/C♯ C♯7

サビ.
F♯/Fm/E♭m7 G♯7/C♯ B♭m7
Cm7-5 F/B♭m7/E♭7/G♯7

A”.
C♯/Fm/E♭m7/G♯7
F♯ F7/B♭m7 F♯/G♯7
C♯ C♯ F♯ on C♯ C♯7
F♯ F7/B♭m7 F♯/G♯7

Outro.
C♯/F♯/C♯/F♯
C♯ C♯M7/C7 on C♯
C♯ C♯M7/C7 on C♯/C♯


コード進行的には、やはりPOPS定番のパターンが随所に見られます。そしてサビの「素敵なレディに~」の部分からのコード進行の目まぐるしさは、「ファースト・デイト」と「リトル・プリンセス」にはなかったところであり、ちょっと大人の雰囲気を醸し出していますね。

また先のシングル二曲は、間奏がサビの変形パターンであったのに対し、この曲は間奏が独立しているパターンです。しかもonコードを駆使した、中々洗練されたもの。この辺りも“大人へのステップを歩き始めてる”感があって素晴らしいと思います。
因みにこのアレンジは竹内まりやさんが既に完成させていたものなのか、それとも編曲者の方が後から付け足したものなのか気になるところであります。

また間奏や歌のバックで聴かれる、ソプラノサックスの甘い音色が良いですね。更にこの曲はベースがフレットレスベースであります(このベースは響きが柔らかくなります)。このフレットレスベースとソプラノサックスの2つの甘い響きが、オールディーズな感覚を演出しているのがまた堪らなく良いですね。

洗練された要素のあるコード進行と、オールディーズ的なスウィートな雰囲気を持つ楽器の音色。この2つの要素が“震える指でそっと 口紅をつけた”という、大人に憧れつつも、まだまだ十代の初々しさを残す歌詞とリンクしていて素晴らしいと思います。

そして有希子さんの歌も格段の進歩が見られます。
例えば“ママの選ぶドレスは 似合わない年頃よ”の「ドレスは」と「頃よ」の部分。
ここのリズムを少しだけ後ろにタメて歌っている、この節回しなんかにその成長っぷりが顕著に表れていると思います(ここのメロディは、後に出てくるところでもタメて歌っていますね)。

私が思うに、これは竹内まりやさんの歌の特徴だと思います。竹内まりやさんがデモテープを作り、それを有希子さんが聴いて覚えたのかなと思っているのですが、実際はどうだったのでしょう。だとしたら努力家の有希子さんは、一生懸命デモテープを聴き込んでこの節回しを身に付けたのではないでしょうか。
しかしデモテープが存在したにせよしなかったにせよ、こういう譜面には表せないニュアンスを出せる様になった事は素晴らしい事ですね。歌手として着実に成長しています。

ここでちょっと話は広がりますが、大滝詠一さんが松田聖子さんに提供した「四月のラブレター」という曲(「Candy」収録、1982年)で、聖子さんがメロディのリズムを後ろにずらした“大瀧節”で歌っています(これも“デモテープ”の影響でしょうか)。
この“大瀧節”はナイアガラ人脈である山下達郎さんにも受け継がれ、更には竹内まりやさんにも受け継がれたのだと思います。
そしてそれがこの「恋、はじめまして」で有希子さんにも伝播したと。ここではナイアガラ人脈とサンミュージック人脈が、何だか糸のように絡まり合っていますね。
更には大滝詠一さんが聖子ちゃんに提供した一連の作品(「風立ちぬ」が何と言っても最高峰!)で聴かれる様な、エコーたっぷりの“ナイアガラ・サウンド”が、この「恋、はじめまして」にも多大なる影響を与えています。このドリーミーな雰囲気が、デビュー当時の有希子さんのイメージとぴったりで何度聴いてもグッと来てしまいます(´Д` )。

そして最後の歌詞に注目して締めたいと思います。
ここの「ひとことI LOVE YOU…」の部分。1回し目は、歌にもたっぷりエコーがかけられています。
しかし2回し目は“I LOVE YOU”の部分で、そのエコーがなくなり歌がそこだけ急に生々しくなります。そのため、ここだけ耳元で囁かれた様な感覚になるのです(´Д` )。これは誰のアイディアか分かりませんが、こういう細やかな演出も素晴らしいですね。
ここは是非ともヘッドホンで聴いてみて下さい。

それでは朝読んで下さった方も、昼に読んで下さった方も、そして夜に読んで下さった方も…、
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夢でもし逢えたら、素敵な事ね
あなたに逢えるまで 眠り続けたい☆