東へ | 雲と空

雲と空

ことばと風景 - そして ― 私

 

 夕焼けの空往く魚の群れに似て

 雲の一団ゆっくり東へ

 

  まだ若かった わたしは

  東の都へ 行こうとした

 

  母は 阻止した

  姉は 非難した

  弟は 無視した

  そして 父は悲しげに

      黙っていた

 

  意気地なしのわたしは

  諦めのプールを泳いだ

  「断念」は自負の衣を

   纏った

  だが、今となっては

  全てがいとおしい