赤い靴が | 雲と空

雲と空

ことばと風景 - そして ― 私

 

     履かぬまま棚で朽ちゆく赤い靴 無為の歳月 何の恩恵

 

      いつ買ったのか

      華やいでいたころの

      細いヒールの赤い靴

 

      履いて出かけた日

      背筋を伸ばして

      視線を遠くに

 

       まぼろしではなく

       たしかに在った日

 

       とはいえ、 今では、すべて

       おぼろおぼろ

   

         この靴、

         やはり、 棄てよう