赤い靴が 履かぬまま棚で朽ちゆく赤い靴 無為の歳月 何の恩恵 いつ買ったのか 華やいでいたころの 細いヒールの赤い靴 履いて出かけた日 背筋を伸ばして 視線を遠くに まぼろしではなく たしかに在った日 とはいえ、 今では、すべて おぼろおぼろ この靴、 やはり、 棄てよう