最近会社で起きた出来事です。
千葉県には、千葉銀行、千葉興業銀行、京葉銀行のビッグ3があり、殆どの会社がそれらの銀行に口座を持っています。
その多くは千葉銀行で、役所関連も千葉銀行なのですが、我が社のメインバンクはとある事情で千葉興業銀行になりますが、お客さんの振込関連の為に千葉銀行にも口座があります。
さて、我が社は経営が健全ですので、帝国データバンクで高評価を得ています。
多くの会社が、帝国データバンクの評価を見て、取引先を選定しています。
そういう事情で、銀行を始め色々な会社が飛び込みで営業に来られる事が良くあります。
コロナでこの何年かはそういう事がありませんでしたが、最近又飛び込み営業が増えて来ました。
その様な中、口座がある千葉銀行の営業から電話が来ました。
「来週の何処かでお時間を頂けませんか?」
スケジュールを調整して会って話をしました。
内容は、「御社に融資枠を設ける事が出来る。それがあると、必要な時に何時でも枠内で好きなだけお金を都合出来る。」というものでした。
我が社は健全経営を行っていますので、基本的に銀行の融資を受ける事はありません。
内部留保(分かり易く言いますと、予備費の貯金)もそこそこありますので、設備投資なども自前で行っています。
そういう状況は皆さんご存じですので、「決算書を見ているでしょ?そうしたら我が社にお金を借りる要素が無い事は分かるんじゃないの?それでも融資を受けろ、と言うのか?」と切り返す事が常です。
そうは言っても、お役所や銀行とは仲良くお付き合いをしなければいけませんので、多少の要求には応じる事があります。
千葉銀営業の次の電話が、「明日お伺いしても良いですか?」、この時少し疑問を生じました。
会って話を聞きますと、「御社には3000万円の融資枠を設ける事が出来ます。」そこでとりあえず100万円を借りて、1週間後に返してください。」と言います。
「何故そんな事をするの?あまり意味が無いじゃん?」
「とりあえず利用実績が必要なんです。」
「1週間で良いなら、1000万とか2000万の方が良くないか?」
「100万円で良いです。」
翌日朝の9時頃で「今日伺っても良いですか?」
ここら辺で「ん!アポ取りがおかしくねぇか?連日が必要なら、帰る前に明日も良いですか?と聞くもんだろ?」と思いました。
時間を取って会いますと、出た話が「融資枠は2000万円です。そして2000万円借りてください。」でした。
明らかに内容がおかしくなっています。
私は肩書きや年齢差を考えて(殆どの場合、親子ほど年齢差がある事が多いので)、出来るだけ相手に威圧を与えない為に、常にフランクな口調で話していますので、ひょっとして舐められているのかな?と思いました。
翌日、午後の2時頃に電話が来て
「これから行っても良いですか?」
「いや、良くないよ」
「ありがとう御座います。それでは・・・」
「良くないよ」
「では、早速お伺いします」
「ダメだ、って言っているでしょ!」
その翌日、午後一時に「これからお伺いします」
「はぁ、お前俺をバカにしているのか!もうお前とは話をしない!出禁だ!!」
一拍おいて、上司である次長なる方からお詫びの電話が来て、直ぐに来社。
深々と頭を下げて、謝罪を行いました。
それに免じて次回面談を了承します。
翌日に次長さんと担当営業が来ましたが、「お前とは話をしない、って言ったのに何で来たんだ!」とけんもほろろな対応をしました。
営業君は事務所の外で待つ事となります。
早速次長とお話し。
要点は二つ「まずはアポ取りがオカシイ」と、いきさつを説明。
次長は「信じられない」と、恐れ入ります。
「次に、話の持って行き方がオカシイ」と説明。
「2000万の融資枠が3000万になり、1000万の融資が100万で良い、なら分かる。何故融資枠が減って借り入れ額が一桁増えるんだ?馬鹿にしているとか舐められているとしか思えないよ。」
「こんなんじゃ、他のお客さんにも迷惑をかけたり、不快にさせているんじゃ無いの?ひいては天下の千葉銀さん(千葉県随一で、全国でも高レベル)の評判を落とす事になるよ。ひょっとして彼には発達か人格の障害があるんじゃないの?」
という話をしました。
次長さんは「若い子達には、相手の立場に立って考えるように、と常々話しているのですが」と言います。
そして詳細ないきさつを文章にしたものを渡しました。
翌日、次長と支店長が訊ねて来て謝罪を行います。
支店長は「文章を見て、これは・・・と思いました。」と言います。
営業君は20代後半です。
物事の分からない歳ではないし、ポッと出の社会人でもありません。
ビジネスマナーや、営業のイロハを教え直した方が良いんじゃないか?と言いました。
今の若い人達(Z世代と言いますか)は、人の事を思わないで自分の事優先という基本スタンなのでしょうか?
頭を捻る出来事でした。