哀しい話 | ケセラセラとテイクイットイージー

ケセラセラとテイクイットイージー

以前はヤフーブログで長い事記事更新を行っていました。
ほとんど準備をせずにいきなり引っ越しをいたしましたので、徐々に体裁を整えていく予定です。

子連れ再婚をするケースがありますが、時として不幸に見舞われる事があるようです。

 

20代のとき、かなり年の離れた男性と結婚した。
男性には10歳の子供がいて、交際時にかなりなついてくれていた。
男性がかなりずぼらで、ゴミだらけの家を掃除したりおしゃれのお手伝いをしたりしたら大喜びで、「お姉チャンがお母さんになってくれるなんて夢見たい」と言ってくれた。
でも結婚し母になったら、急にその子からいじわるをされるようになった。
私が作ったご飯をたべずに捨てて、夫が帰ってきたら「ご飯をくれなかった」と泣きついたり、体育でできたアザを見せて「ぶたれた」と言ったり。

男性は娘命だったから、娘の言うことを鵜呑みにして私を叱った。
やってないと何度言っても信じてもらえなくて、夫から殴られることもあった。
今から思えば、その子の行動は「試し行為」だったんだとおもう。
私が夫に怒鳴られているとき、その子はいつも泣きそうな目で見ていた。
でも態度は変わらず、最後には夫と夫両親にほぼリンチのように殴られて離婚した。

離婚してボロボロになって死のうと思っていたんだけど、周りの人が皆私の味方になってくれた。
こいつは虐待なんてする子じゃないって、皆が夫に詰め寄ってくれた。
鬼のように厳しい上司も、私のために泣きながら動いてくれた。
それが嬉しくて嬉しくて、呼吸ができなくなるくらい泣いた。
それで夫だった人が女の子に話を聞いたところ、全部嘘だったって告白したらしい。
でももうそれで何が変わることもなく終わり。

それで本題だけど、昨日その女の子と街で会ってしまった。
シミとシワが目立つ服を着て、とても太っていた。
私を見たら駆け寄ってきて、あの頃に戻ったみたいに自分のことを話しだした。
女の子の後ろでニヤニヤしているおじさんがいて、元気か?って馴れ馴れしく聞かれたから、よく見たら元夫だった。
本当に浮浪者一歩手前のみすぼらしさだった。
元夫の「あのときは間違っていた」って話を聞いていたら、アイスを買いに行っていた夫と娘が帰ってきた。
女の子はうつむいて、元夫は絶望した顔をしていた。
そのまま逃げるように離れたけど、そっと振り返ったら元夫も女の子も泣いていた。

帰ってきてずっと、胸が苦しくて苦しくてたまらない。
今更その親子に愛情も何もないけど、ただただ涙が出る。
どうしたらいいのかわからない。