夢のつばさ・11 向き合う | つくることでつながりたい

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何気ない毎日がどんなにしあわせか・・
不器用で遠回りばかりの私の 大好きなハンドメイドと夢への道のり、日々とキモチ。

前回のお話→夢のつばさ・10


それからは、毎日過ごす中で
時々スカートのことを考えるも、

かなり製作意欲がトーンダウン
してしまいました。

こうしょっちゅうサイズが変わっては、
何度やり直しても、
身体に沿う洋服なんか作れないんじゃない?

そんなふうに感じてしまって
洋裁自体に気持ちが後ろ向きになってしまいました。

それからもうひとつ
展示会までに時間が無いということ
に対しての焦りもありました。

この時点で
出品用の作品が1着も仕上がっていないのは、
私1人だけでした。

そんなこんなで
教室に通うこと自体が億劫になって

行きたくないな・・・

そんなことを感じるようになりました。


けれど、洋裁教室でのことは
ほんのきっかけに過ぎず、

私が本当に向き合うべきところは、
「太った自分を受け入れる」
というところだったのだと思います。


昔、太っていて、お洒落とは無縁だった私が
気づいたら、すごく痩せ始めて

人並みに、憧れだった9号サイズの洋服が
自由自在に着れるようになってから

本当にお洒落をすることが楽しく、
大好きになりました。


けれど
太ってしまったことで

太っていた時の苦い体験や気持ちを
思い出してしまい

まるでシンデレラの魔法が解けて
灰かぶりに戻ったような気持ちになり

”もう、お洒落は楽しめない・・・”

そんなふうに感じてしまい

どうしてもお洒落という部分で、
太った自分を受け入れられずにいました。


ところが、違う部分で
少しづつ自分を許したり認めることが
出来るようになってきていることが作用したのか、

今の自分と向き合ったり、
やっぱりスカートのことが気になって
何度も”グレーテル”を手にする中で

「今の自分に合ったサイズのスカートでいいから、
 これを形にしたい」

自然とそんな気持ちが湧き出して、

「もう一度、今の自分と向き合うように
このスカートと向き合ってみよう」

そんな想いが芽生えました。


そうして私は、
ピンだらけの裂けたトワルを持って
次の回の教室に向かったのでした。