たまげた。
レフリーに、和田京平さん
日本で一二を争う有名レフリー。
去年フリーになった時、
「要望があれば学生プロレスでも裁く」なんて言ってたけれど
ホントにやったか。
ホントに呼んだか。
サミットにはこれまで栗原あゆみ選手やグレートカブキ選手など
プロの選手もリングに上がったことがあった。
けどもそれは、
新人のみの第一試合で一番良かった選手を選んでもらうとか、一緒に入場してもらうとか、試合とは直接関係無い部分だった。
けども、レフリーとなったら話は変わる。
プロに学プロを裁かせる。
絵的には最高に面白い。「よくぞ!」と思ったけれど、
当然その分だけ話題になって、内容も問われる。
試合する方はとんでもないプレッシャーだと思う
けども、
彼らはすげえもの見せてくれた。
ごちゃごちゃ言う奴にはこのメインイベントを見せればいい
そう思える試合だった。
本当に良かった。
きしだくんが重厚で
マラデカくんが流麗で
潮吹くんがおいしくして
児ーポくんが化け物だった。
あんなに熱くて空気の薄い空間で動きまくって
700人を沸かせまくってた。
全身で「学生プロレスすげえだろう!」と伝えるために
友達とシバキあっていた。
セコンドも実況も
それを届かせるために真剣だった。
やる気の無い奴は見当たらなかった。
だからたぶん、見てた人全員にそれは伝わった。
むしろ700人にしか伝わらないのは惜しいとも思った。
試合終わって
青春ぽいことを言いながら潮吹君が興行を締める。
「青春ぽい」ものに歯が浮くひねくれた僕も
アレだけのもの見せつけられたのと、
昔同じような事やって彼らの苦労が少しだけわかるから
すんなり馴染んだ。
締めは変わらず「1.2.3.ダー」
みんなで立って、合唱した。
本気でやった彼らを
お客さんがこぶしを振り上げ讃えた。
いい光景だった。
まあ、
僕はその光景見てなかったんだけども、
いやね、
もっと興味深いものがそばにあったからそっちを見ていた。
試合を裁き終えた和田京平さんが
僕が座っている北側の青コーナー入場口に歩いてきた。
僕はその京平さんをずっと見ていた。
全試合が終わり、
京平さんは全選手が上がったリングに背を向け、階段を上がってきた。
間近で見た京平さんは汗だくだった。
こんなに汗をかかせて申し訳なくなるくらいのすごい量の汗だった。
控え室には帰らなかった。
入場口前で振り返ると
700人が起立する会場の一番後ろからリング上を眺めていた。
時折、掌で顔の汗を切りながら
潮吹君の締めを聞いていた。
京平さんは
「1.2.3」はやらなかった。
目を細めて、ただリング上を眺めていた。
700人の「ダー」の合唱
一斉に振り上げられた拳
それよりも、
2テンポくらい遅れたタイミング、
700人の拳が上がりきったあたりで
右腕を、ちょこっと上げた。
真上にじゃ無くて
少し前の方に
つつましやかに右腕を上げた。
背筋は少し曲がっていた。
拳はゆるく握られていた。
しかし肘は伸び切っていた。
顔を少し下に向けていた。
その顔が少し笑っていた。
「ダー」をしている自分に照れているようにも見えた。
拳は
ほんの短い時間
2秒にも満たぬ時間で
上げた速度より早く下ろされ、
京平さんは足早に入場口の幕をくぐり、控え室に帰って行った。
京平さんが学プロをどう思ったのか解らないし、聞くのは恐れ多い。
でも、
その時、京平が動いた。
誰も見ていない会場の一番後ろから
学生達をちょっと褒めた。
そういう風に解釈した。
忘れられない光景を見た。
プロアマ問わず
僕がこれまで見たどの興行の締めよりもいい締めだった。
腹いっぱいだ。
メイン前、ロビーで試合を見る和田京平レフリー (ばってんさんのブログ より)
選手関係者の皆様本当にお疲れ様でした。
もう知らない子達も多いけれど、皆の元気な姿を見れて良かったと思いました。
個人的にはマレーシア人の「ありのとわたりてつや」君を見たかったけれど、
まあ、辞めちまったモンはしゃあねえわな。
●最後に二つ
先日やった学プロトークで
ゲストに来た元OWFのOB男色ディーノさんが
去り際に現役の皆さんに投げかけてくれた言葉を抜粋
ディーノ「未だに思うけど、学プロは一番面白いんですよ。
プロレスを見たい人はプロレスが一番面白い。
でも総合的に見たら学プロの方が広いんですよ。
なんで自分は学プロが凄い好きですよ。
(学生プロレスの)皆さんには今のまま頑張って欲しいと思います。
大学出たら本当に実感すると思うけど、今キミらはめちゃくちゃ面白い事をしてるよ!
だから自信持ってやっていいと思うの。」
もう一つ蛇足で
4年前同じ新宿FACEで行われた「学プロサミット2008」で
僕が作った拙いオープニング映像
http://www.youtube.com/watch?v=a1SREn6EQZM
学生でいられる時間は短いから
前科や障害が残らない程度に好きなことを好きなようにやりんさい。


