20151225a


『わたしは8さいのおんなのこです。


じつは、ともだちがサンタクロースはいないというのです。


パパは、わからないことがあったら、

サンしんぶん、というので、

ほんとうのことをおしえてください。


サンタクロースっているんでしょうか?


ヴァージニア・オハンロン』


もう100年以上も前の1897年、

アメリカに住んでいた8歳の、

「ヴァージニア」ちゃんが何気なしに、

新聞社に送ったこの投書。


これを受けた、

「ニューヨーク・サン」紙の、

当時の論説委員の、

「フランシス・チャーチ」は、

返答を社説欄に掲載した。


『”サンタクロースっているんでしょうか?”


ヴァージニア、

それは友だちの方がまちがっているよ。


きっと、


何でもうたがいたがる年ごろで、

見たことがないと信じられないんだね。


自分のわかることだけが、

ぜんぶだと思ってるんだろう。


でもね、


ヴァージニア、


大人でも子どもでも、

ぜんぶがわかるわけじゃない。


この広いうちゅうでは、

にんげんって小さな小さなものなんだ。


ぼくたちには、

この世界のほんの、

少しのことしかわからないし、

ほんとのことをぜんぶわかろうとするには、まだまだなんだ。


じつはね、ヴァージニア、


サンタクロースはいるんだ。


愛とか思いやりとか、

いたわりとかがちゃんとあるように、

サンタクロースもちゃんといるし、

愛もサンタクロースも、

ぼくらにかがやきをあたえてくれる。


もしサンタクロースがいなかったら、

ものすごくさみしい世の中になってしまう。


ヴァージニアみたいな子が、

この世にいなくなるくらい、

ものすごくさみしいことなんだ。


サンタクロースがいなかったら、


むじゃきな子どもの心も、


詩をたのしむ心も、


人を好きって思う心も、


ぜんぶなくなってしまう。


みんな、


何を見たって、

おもしろくなくなるだろうし、

世界をたのしくしてくれる、

子どもたちの笑顔も、

きえてなくなってしまうだろう。

サンタクロースがいない、

だなんていうのなら、


ようせいもいないっていうんだろうね。


だったら、


パパにたのんで、

クリスマスイブの日、

えんとつというえんとつぜんぶに、

人を見はらせてサンタクロースが来るかどうかたしかめてごらん。


サンタクロースが来なかったとしても、

なんにもかわらない。


だって、


サンタクロースは見た人なんていないし、

サンタクロースがいないっていうしょうこもないんだから。


だいじなことは、

だれも見た人がいないってこと。


ようせいが原っぱで、

あそんでいるところ、

だれか見た人っているかな?


うん、いないよね、


でも、いないってしょうこもない。


世界でだれも見たことがない、

見る事ができないふしぎな事って、

ほんとうのところは、だれにもわからないんだ。

あのガラガラっておもちゃ、

中をあければ玉が音をならしてるってことがわかるよね。


でも、


ふしぎな世界には、

どんな強い人でも、

どんな強い人が、

たばになってかかっても、

こじあけることのできない、

カーテンみたいなものがあるんだ。


むじゃきな心とか、


詩をたのしむ心、


愛とか、


人を好きになる心だけが、


そのカーテンをあけることができて、

ものすごくきれいでかっこいい世界を見たり、

えがいたりすることができるんだ。


うそじゃないかって?


ヴァージニア、

これだけはいえる、


いつでも、


どこでも、


ほんとうのことだって。


サンタクロースはいない?


いいや、


ずっと、


いつまでもいる。


ヴァージニア、


何千年、


いやあと十万年たっても、

サンタクロースはずっと、

子どもたちの心を、

わくわくさせてくれると思うよ。』


その後このヴァージニアは、

ニューヨークの学校の先生になって、

47年間子どもたちを教え続けたらしい。


クリスマスの今朝、

僕の娘はリビングにあった、

クリスマスプレゼントに、

大きな声をあげて喜んでくれた。


おもちゃを頭上に掲げて、

飛び跳ねながら僕に聞いて来た。


「あれ?おとうさんは何もらったの?」


「え?」


その時僕はハっとした。


そっか。


クリスマスはみんなが、

欲しい物を貰えると娘は思っていたのか。


答えを用意してなかったから、

とっさに呟いてしまった。


「えっとね、

みんなのえがお」


「えがお?ふーん」


物じゃない事に納得しなかったのか、

視線をおもちゃの方に向けて、

赤と緑の紙を破き始めた。


「わぁ!ほしかったやつだ!」


娘はひときわ目を大きくさせて、

僕の方を見てそう言ってくれた。


この歳になって、

また教えて貰った。


「サンタさんはいる」って。


だって、


僕の欲しいものもちゃんと、

こうして今日届けてくれた、

誰かが居ると思えたから。


そう思いながら僕は、

白いカーテンを開けた。


「ふしぎな世界」が見えた気がした。



※上記絵:櫻井幹也


サンタクロースっているんでしょうか?改装版 [ フランシス・P.チャーチ ]

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特急電車に乗った。


空いた座席に腰掛けて、

よみかけの本を取り出した。


ふと見た窓の外では、

10数羽の鳥が群れをなして飛んでいた。


そんな時前の席にいた女性3人が、

ずっと誰かの愚痴を言っていた。


「あの人のやり方はありえない」


とか


「あの人の言い方はどうかと思う」


とか。


それらが耳に入った時、


ちょうど読み始めた本、

「心の休ませ方」の中の一節がシンクロした。


『被害者意識に立って

ものをいう人は解決を考えていない。

自分を認めてくれ、愛してくれ、分かってくれと叫んでいるのである。』


社会学者「加藤諦三」さんの言葉がスーと入って来た。


確かに被害者意識なのか、

この3人の会話の中に、


「じゃあ明日から○○しよう」


ってな解決に向けた、

能動的な具体策は出て来なかった。


ただただ、


自分の考え方と違う人を否定する事と、


それを周りの人に同調して貰う「甘え」が目的な気がしていた。


そして、


行動に移さない人の心理として、


オーストリア出身の心理学者、

「アルフレッド・アドラー」は、


『行動するたびに叱られ、褒められて育った人間は、


叱られるか、褒められるかしないと行動しなくなる。』


って言ってたのを思い出した。


そう言えば社会に出た時、

自分のする言動に対して、

誰も褒めてくれなかった事で、

何もする気になれなかった時期が僕にもあった。


幼少期の育てられ方で作られた、

行動パターンを社会に出ても続け、

僕は被害者でいられる「子ども」で、

居続けていたんだと思う。


自立してしまうと、

全ての責任を自分が、

取らないといけない存在になる。


その「不安」から、

逃げてた気がする。


だからその時の僕は、

自分が確立してないので、


「誰かの評価が自分の評価」だった。


逃げるからずっと「不安」。


そして「褒められたい」。


けど、


根本の自分を変えないから、

どれだけ褒められても、

褒められた気がしないから、

常に「不満」だった。


その「不満」を理解したり、

埋めてくれないから、

周りの人への「不信」に繋がってった。


鶏が先か卵が先か。


原因は結果だったのかもしれない。


20代の僕は、


「自信」がなかった結果、

「不満」がつのり「不安」に襲われてたのかもしれない。


どちらが先にせよ、


そんな思考回路が邪魔をしたのか、

それから何度も挫折を味わった。


起き上がれない朝もあった。


即効性を求めて、

鍼灸院に行っても、

心療内科に行っても、

お寺に行っても、

体調は悪くなる一方だった。


だからそこからゆっくり、

脱出しようと決意をして、

心理学を勉強した。


自分を形成した、

親の気持ちを推し量り続けた。


そしてようやく今は、


自分で自分を認めたり、

自分で自分を評価出来るように、

徐々になっていった。


そしたら自分の事を、

「過大評価」も「過小評価」もせず、

ただただ自然体の自分で過ごせてる。


今は、


「大小にこだわらない大人」になれた気がする。


結局僕らはみんないつの日か、

自分とその自分を育てた人と、

真正面から向き合わなくちゃいけない時が来るんだと思う。


目の前の女性達がもし知人で、

現実から今逃げたいと相談されても、

僕は見守るしか出来ない。


そこから抜け出したいと言っても、

僕にはアドバイスは出来ても、

最終決定する権利なんかない。


たとえ、


それが知人じゃなく家族であっても。


だって、


「大人になろう」と、

本人が思った時初めて、

その人は「大人」になるんだと今なら思えるから。


女性3人のうち、

1人また1人と停車駅で降りてった。


イライラしてた女性がポツンと1人残されてた。


その人は窓の外の景色を見てた。


その女性の家の方角を、

うっすら見ていた気がした。


その時、


1羽の鳥が地上を蹴って、

必死に羽ばたかせていた。


グングングングン空の方へ。


そして安定したのか、

ただただ羽を広げて飛んでいた。


何もせずに気持ちよさそうに、

冬の風に乗って。



※上記写真:櫻井幹也(京都・中京区)


心の休ませ方 [ 加藤諦三 ]
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あるサイトに数ヶ月前、


”「この先も結婚できなさそう」

と思う女性芸能人ランキング”


ってのが発表されていて、

本人達からしたら本当、

失礼なランキングだけど、

この結果を色々と心理学的に考えてみた。


2000人からの、

アンケート調査をした結果、


一位は、


元TBSアナウンサー「小林麻耶」さん。


二位は、


歌手の「misono」さんだったと言う。


たまにテレビで、

このお二人を見るけれど、


確かに個性的だなって思う反面、

心に何かが引っかかる感じがあった。


アンケートに答えた人達も、

やはりそれを感じているんだなって思い、


その原因を少し紐解く為に、

お二人を軽く調べたら、


「小林麻耶」さんは、

学生時代6回も転校を経験してて、

「嫌われない自分を作っては嫌われる」日々だったらしい。


そして「misono」さんは、

小中学校でいじめにあってたみたい。


それを知った時、

「アダルトチルドレン(AC)」って言葉を思い出した。


「AC」は病名ではなく、

アメリカの社会心理学者、

「クラウディア・ブラック」博士が、

「機能不全家族」の元で育ち、

「成人してもなお内心的なトラウマをもつ」

状態を総称したもの。


「AC」の人の特徴はこんな感じらしい。


1.人の目が気になる

2.自分は誰にも受け入れてもらえない気がする
3.世の中の誰も私の事をかまってくれない
4.自分は生きる価値がない人間だ
5.両親や先生に恵まれていたらもっと良い人生になったと思う
6.自分の感情に自信がない
7.もっと私の事を認めて感謝してほしい


いわゆる、

○劣等感

○情緒不安定

○あがり症

○完璧主義


な人は「AC」だと言われる。


そして結果として、


○ヒーロータイプ(長男が多い)

○問題児タイプ(ヒーロータイプの下の子が多い)

○引っ込み思案タイプ(兄弟の真ん中の子が多い)

○ピエロタイプ(末っ子が多い)

○世話焼きタイプ(長女が多い)


という仮面をかぶると言う。


その原因となる「機能不全家族」とは何か。


1.愛情のない家庭

2.親が不在の家庭

3.精神的・肉体的な虐待や抑圧がある家庭

4.過保護・過干渉な家族

5.他人の目を気にしてばかりいる家族


つい最近自分が、

「AC」的な要素を充分に、

含んでる事に気付いた。


なのでこのお二人ももしかしたら、

「AC」なのかもしれない、


ってテレビを見て思ったから、

「心に何かがひっかかる感じ」の、

「同情」が生まれたのかもしれない。


「小林」さんが転校を、

6回も繰り返す中で、

友達を作っては離され、

作っては離されという状態にされた事で、


自分の都合は一切考慮されず、

親の都合が優先される環境や、

寂しさや辛さを補って貰えない、

親との浅い関係性によって、

孤独感を増していってたとしたら、

今の「ぶりっ子キャラ(ピエロタイプ)」に発展したのかもしれない。


そして「misono」さんは、

数年間にわたりいじめられてたのに、

両親や先生が改善の協力を、

してくれてなかったと本人が当時、

諦めてたら精神年齢は8歳ぐらいで、

ストップし奇抜な言動が目立つ、

「だだっ子キャラ(問題児タイプ)」で、

多くの人から注目を浴びて穴埋めしようとしてるのかもしれない。


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元をたどれば、

「AC」の人は「AC」の親に、

育てられている事が多いという。


社会を知らない子どもにとって、

それが唯一のモデルだったから、

大人になっても無意識にそれを、

多くの人が真似てしまうのは仕方ない。


だからといって僕は、

「ACなんかぁ」って「納得」はしたものの、

そんな自分に「満足」はしてなかった。


「ずっと甘えてちゃダメだ」


という気持ちを大事にして、

地元京都で「子ども」から「親」に、

なる覚悟を今年決めた。


そしたら、

「好き」と「愛してる」の違いに気付けた。


10代の頃から、


自分の事を、

「好きになろう」としてたけど、


間違ってたんだと気付けた。


そうじゃなくて、


自分を徹底的に「愛せばいい」んだと気付けた。


そう。


「自分を好きになる」事を今年やめた。


「好き」は自分の欲望を満たす、

物や人に対して感じるもの。


だから「嫉妬」も「独占」も「執着」も自分の為にする。


だけど「愛」は他者の欲望を満たしたい時に感じるもの。


それは、


「認め」て「許す」という簡単には出来ない事。


そして、


「自分を愛する」という事は、


「自分」の遺伝子や性格を作った、

お父さんとお母さんと妻と娘と、

お祖父ちゃんとお祖母ちゃんと、

おばちゃんと今まで出会った友達と、

元スタッフと沢山のファンと、


そして周りの自然を同時に、

「愛する」という事に繋がった。


そしたら少し「自由」になった。


もし東京で親になったけど、

もがいてた4年前の自分に、

伝える事が出来るならこう伝えたい。


「幼い頃に自分が求めていた”親”に、

お前自身がなればいいやん!


ずっと”理想の親”を求めるんじゃなく、

その”理想の親”に自分がなって家族や、

出会っていく人に与えればいいやん!」


って。


このランキングのアンケートに、

答えた多くの人達の、


「結婚できなさそう」という印象は、


裏を返せば、


「大人じゃなさそう(大人じゃない人に育てられたっぽい)」


という印象なんだと思う。


って事はこのランキングは、


「自分の事を好きだけど愛してなさそう」ランキングなんだと思う。


このランキングが来年もあったなら、

上位の女性達が来年はランキング外になってて欲しい。


その時彼女らはきっと、

「魅力的な大人の女性」になってると思うから。



※上記写真&図:櫻井幹也(京都・伏見)


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