20160212c


ある日ロンドンの地下鉄で、

飛び込み自殺があった。


亡くなったのは、

チャールズ皇太子の友人でもある、

イギリス有数の資産家。


その同じ日、

若い女性が橋から川に、

飛び降り自殺を図った。


しかしその近くを航海してた、

船に乗ってた若い男性が、

思い切って川に飛び込んで、

その女性を泳いで助けた。


その男性は移民で、

ホームレスの施設で暮らしてた。


その夜この男性は、

赤の他人を助けた理由として、

テレビの取材にこう答えた。


「あの女性にも、

大切な家族が居る事でしょう。


人生には生きる価値がある。


人生は掛け替えのない物ですから、

それを放棄するなんて、

絶対してはいけない事です。」


莫大な財産を持ってても命を絶つ者。


その日暮らしでも命を救う者。


イギリス「オックスフォード大学」の、

「感情神経科学センター所長」の、

「エレーヌ・フォックス」教授は、


この二人のように、

人間の脳には、


「楽観脳」と「悲観脳」があると言う。


「楽観脳」は快楽に反応する、

「側坐核(そくざかく)」を中心とした回路。


「悲観脳」は恐怖に反応する、

扁桃体(へんとうたい) 」を中心とした回路。


どちらの回路に偏っているかは、

その人の脳の思い込みや願望や、

考え方の癖である「認知バイアス」が関わってると言う。


20160212a


今ある物で満足しているか、

今無い物が欲しくて不満に思っているか。


「認知」で幸福感は変わると言う。


それと同時に、


アメリカの著述家、

「グレッグ・イースターブルック」氏は


経済的豊かさがある水準を超えると、

個人の幸福度が下降するという矛盾を説いた。


これを、


「イースターブルックの進行逆説」と言う。


ノーベル経済学賞を受賞した、

アメリカの「ダニエル・カーネマン」氏によると、


年収750万円辺りまで、

収入と幸福度は比例し、

それ以上は比例しないと言う。


20160212b


私事でいきなりだけど、

今日病院で「C型肝炎」だと宣告された。


最初は戸惑ったものの、


主治医によると3ヶ月薬を服用すれば90%の確率で治ると言う。


何もせずほっておけば、

肝臓がんになる確率が高いので、

治療に入ろうと決めた。


日本には180万人もの、

キャリアがいるそうで、

「小室哲哉」さんも「渡辺謙」さんも、

以前克服されたので心強い。


正直今は副作用の頭痛が、

仕事に影響を与えないかが、

心配なだけでほとんど不安はない。


完治した後に今よりも更に、

命の有難さや生かされている事に、

感謝出来ると思うと逆にワクワクしてる。


これからはもっと、

バランス良い食事を取って、

適度な睡眠を取って、

やりがいのある仕事を、

ジャンジャンしなさいって、


神様が言ってる気がするから。


20代の頃周りから、

「暗い」とか「ネガティブ」、

って言われた頃の自分が懐かしいぐらい楽観視してる。


大学生の頃の将来の事を考えず、

チャラチャラしてた楽観とは違って、

この歳になってようやく、

本当の「楽観主義者」になれた気がする。


本当の「楽観主義」とはきっと、


「ネガティブな事から逃げず、

それと向き合える強さを持ち、

怒ったり悲しんだり出来る

場面に出会えた事さえもちゃんと喜べる」


考え方の事を言うのかもしれない。


誰かから「それは違う!」


って言われても今の僕はもう、

その意見さえも楽観的に受け取れる気がする。


年収や外見以外の、

「目を閉じて見えるもの」の有難さに、

10年前の自分より心から大切に出来ているから。



※上記写真:櫻井幹也(京都・中京区)

20160210a


今年に入って芸能界があわただしい。


様々な所の色んな人間模様が報道されている。


その中でも元子役の方が、

コメントされた言葉にシックリ来た。


「栄光と人生の成功ってのは関係ないんだなって」。


何千年も前から、

一緒なのかもしれないけど、


経済的に一般的な人の、

何十倍も恵まれていても、


結局身近な人達との関係が、

上手く行かなくなると、

自分を大事に出来ず、

周りの人を道連れにして、

没落して行く気がする。


芸能界の隅っこに、

わずかながら居た身として思う。


何千人の前で強力な、

スポットライトを浴びたとしても、


家に帰って誰からも安心できる愛を、

貰えなかったら人一倍現実逃避をしたくなる。


いくら酒やギャンブルや性や、

薬や信仰に走っても何も解決しない。


自分とそして現実と向き合うしかない。


東京生活6年で出来なかった事。


それは、


一番関係の近い人を「許す」事だった。


だから京都に帰って来てからもうすぐ2年。


ただそれだけを目標にした。


でもそれが簡単には出来なかった。


毎日数mm変わるような地道な事だった。


それでも僕は続けた。


そして今体と心が楽になった。


「栄光」にしがみつかない人間になる事に「成功」した。


ほのかな光が心に灯ってる。


報道されている方達と、

僕なんて環境も才能も違うのは百も承知。


でも同じ人間としてどうかこれから、

毎日身近な人を「許して」いって欲しいと思う。


あっ!


あの噂のお笑いタレントさんも、

栄光をもう掴んだんだから、

下の名前を今年からは、


「○〇成功」


に改名したら良いのに(笑)。


あっ。


あっちの「せいこう」になってしまうか…。



※上記写真:櫻井幹也(京都・中京区)

20160108b


遅ればせながら、

新年明けましておめでとうございます。


今年も宜しくお願いします。


我が家の今年のカレンダーを、

何にしようかと買うのを迷ってた最中、


2016年のカレンダーが、

正月に弘から送られて来た。


1月から順に、

写真と言葉をサっと読んでたら、


5月の所で手が止まった。



「まとわりついたものを

ひとつひとつ剥がしていく。


吸って、吐いて。」


川の水面のような、

頭の中を顕微鏡で見たような、


青と緑が入り乱れた、

その写真に添えられた言葉に、


何かがプチっと音を立てて弾けた。


そして、


「本気で適当に生きる」


そんな言葉が浮かんだので、

今年の抱負にしようと決めた。


京都に戻って来てもうすぐ、

早いもので2年になる。


少しずつ肩の力も抜けて、

自分らしく生きれるようになってきた。


それでも時折、

まだまだ心に色んな物が、

「まとわりついて来る」。


それが一つもないぐらい、

もっと「適当」にそして、

「適度」に生きていきたい。


そんな気持ちを、

「負って抱いて」いたい。


今年。


弘と、

何回再会出来るだろうか。


2013年は100回ぐらい、

2014年は20回程会ってた。


去年は4回にまで会う機会は減った。


例え数回になったとしても、

全然悲しくはない。


お互いを思い出さない時間が、

増えれば増える程僕らは、

前進しているという事だと思う。


そう言えば、


カケラバンクの最後の新曲、

水色の向こうへ 」の二番で、

僕は書いたっけ。


「苦しみを半分に出来た夜も
喜びを二倍に出来た夜も

いつか僕等忘れていたとしたら
その時僕等きっと幸せなんだ」


と。


忘れて行く事は幸せな事。


過去に目もくれないぐらい、

今が充実しているという事。


そう。


色んな事を忘れて、

忘れた事さえも忘れた頃、


僕らは初対面のように再会出来るだろう。


「はじめまして」


そう言ってお互い敬語で話してたりして。


その時お互い何も、


まとっていない」姿で会えたら、

きっと何かがそこから又始まる気がする。


そう思いながら大きく深呼吸した。


2016年を吸って。


そして、


2015年を吐いた。



※上記写真:伊藤弘