中国製造業の落ち込み、次は・・・ | CFRP・金属・複合材加工の理想精密!

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日々の加工や海外(中国)の製造業への興味を探究する

今年に入ってからの中国製造業の落ち込みは、実は世間で報道されているよりはるかに酷い状態にあると思います。
もちろん一部業界の一部の企業では勢い衰えず景気の良いところもあります。

今年に入って中国に行く度にその酷さを肌で感じます。

私は毎回中国へ行く際には、様々な業界の違う人に会いに行く事が多いので割と広い範囲から状況を聞く事ができます。

そして特に中小企業では仕事が本当に激減している状況をとても多く聞きます。

リーマンショック時の日本に近い感じが少なからずあるような気配です。


そして経営者も半ばあきらめてる状況で、例えば連休があればそれの前後に休みを加えて長期連休にしたりもしています。

先日うちの外注さんに加工を頼んでいましたが、3連休を6連休に変えており、あやうく納期に間に合わない状況になりました、、、

そして私が日本にいると外注さんからSNSを通じて

『仕事ないですか?』

と連日連絡があります。
本当に毎日1件は連絡があります。

様々な要因はあると思いますが、中国の消費マインドにはそれほど落ち込みがあるようには思えません。ではなぜここまで物を作るという事が激減しているのか、それは今中国には恐ろしい程の製品の在庫があるからです。

過剰設備、過剰生産、過剰在庫。
これが今の中国製造業を苦しめている要因ではないかと。

そして最低でも今年一杯はこの悪い状況が続くと考えています。

政府も色々と経済対策を打ち出しておりますが、供給過剰にある現状を打破するような政策がまだ見当たりません。

先日あるお客様へ訪問した際に、

『中国では年間2000万台以上の生産・販売をしているが、中国国内の生産可能台数はすでに5000万台以上と言われている』

とお聞きしました。
完全な生産設備過剰となっている現状があります。
また自動車メーカーも100社を超える程に乱立している。

昨年から政府のそういった過剰○○に対しての色々な規制が始まっている為、更に製造業にとっては追い打ちをかけるように作る物が無い状況になっています。

しかしこれは対岸の火事ではないと思います。

中国の状況とは日本は少し違いますが、少子化、人口減少により数年先には市場規模がどんどん減っていく状況がもう見えています。
その中で今までと同じ事をしていては、今の中国の外注さんのようになってしまいます。

今、日本の景気が少し浮上している時に次の一手を打つ事が本当に今やらなければならないことだと中国の製造業を見て思いました。