テルミニ駅にある遺跡
少し前に、日本人会のテルミニ駅周辺のツアーに息子と参加してきました。
テルミニ駅は線路側の直線的なデザインの建物が戦前(ファシズム時代)
バス停側↓は戦後で、ファシズムを思い起こさせないように、丸みをおびたデザインになったそう。
形が似ているので恐竜(dinosauro)と言われているそうです。知らなかった!
こちらのサイトで駅の全体が見れます↓
Il dinosauro della stazione Termini
建物の向こう側に見えるのは紀元前4世紀のセルウィウス城壁の遺跡です。
城壁と言っても壁一枚ではなく、防御のための壁なので外に堀を作って、その掘った土を土塁として盛って強固な城壁を作ったそうです。
駅の地下のマクドナルド近くには城壁の一部の遺跡が残っています。
MURO DI CONTROSCARPA DELL'AGERRT SERVIANO(セルウィウス城壁のCONTROSCARPAの壁)と書いてあります。
地上の遺跡は城壁の外側の壁で、内側に土を盛ってそれを支えている壁が地下の遺跡で、その支える部分をControscarpaと言うみたいです。直訳すると靴の反対側です。勝手に靴の中に土を入れた形を想像します(笑)
Controscarpaは後で調べたのですが、この図のようになっているのではないかと思います。土塁の長さは30mとか。左下が地下のマクドナルドの遺跡、右上が地上の遺跡です。
マクドナルド近くの城壁の写真に見える側面はでこぼこですが、それは土で覆われているので整える必要がなかったとのこと。
同じく地上の遺跡のこちらの側面も土があったので不揃いです。
城壁の外は長さ30m深さ9mの掘りだったそう。テルミニ駅の遺跡を含む1,3kmに渡る城壁が、敵の攻撃に備えるため、特に強固に作られていたとか。だから遺跡として残ったのかもしれませんね。
旅行された方でセルウィウス城壁の遺跡のことをまとめた方がいました。城壁の地図もありますが、テルミニ駅は右上にあたります。こちらにある写真に、地下の遺跡の城壁の内側に当たる、石が揃っている側面の写真もありました↓
何回行ったか分からないテルミニ駅ですが、こんなに知らないことがあったとは。とても勉強になりました
息子が小学5年生で、この時代の歴史をこれから勉強するのでちょうどいい時期に知ることができて良かったです
ただの駅ではないテルミニ駅、恐れ入りました~。
日本人会のツアーの続きはまた別の機会に...