11月に手術をして、
術後経過は順調のようで、
眼科で診察を受けると、
ドクターがとてもうれしそうに
「順調ですね」と言ってくれる。
シェフが自分の料理を一口味見して、
満足げにうなずく表情と同じだ。
視力も安定したので、眼鏡を新調した。
手術前は、
かなりの乱視と超ド近眼と強度の老眼だったのが、
乱視は改善され、軽い近眼となり、
思いのほかよく見えるようになった。
しかし、老眼は改善されず、強度のまま。
手術前に使用していた眼鏡は、
レンズの厚みを抑えるためにがっつりと圧縮し、
そのために生じるゆがみも補正していた。
レンズだけでえぐい価格になってしまっていた。
身に着けているものの中で最も高価で、
所有物の中でも
ピアノ、車、の次に高価だった。
眼鏡を新調してまずびっくりしたのは、
レンズの薄さと軽さ!
圧縮かけなくてもフレームからはみ出さない。
驚くほど軽い!
当然リーズナブル!
(追記・それでも身に着けている物のなかでは最も高価で、
ピアノ、車、の次に高価なことには変わりはない)
いいことづくめなのだが、思わぬ落とし穴が・・・。
楽譜を読むのが仕事でもあるので、
中距離・近距離用の眼鏡を作った。
前ならえの腕の状態からひじを少し曲げて
楽譜を持つことが多いので、
その距離に合わせてもらった。
ピアノの譜面台もだいたいその距離なので、
ピアノを弾くのにも支障はない。
ところが、コーラスの時には困ったことになってしまった。
楽譜はよく見えるが、顔が見えない!!
自分がコーラスの一員で歌う時は指揮者の顔が見えない。
まあ、顔が見えなくても指揮する手が見えればいい、
と割り切れなくもないのだが、
問題は、自分が指揮をするとき・・・・。
歌っている人の顔が見えないのだ。
顔があることはわかるのだが、パーツがよく見えない。
全員、のっぺらぼうにしか見えない。
顔見えなくても指揮できるんじゃね??
と考えてもみたが、
のっぺらぼうに囲まれているのは、
とても居心地が悪い。
夢なら、醒めてほしい、と願う完全な悪夢だ。
そして
唯一の目標である「楽しく歌う」が
できているのか判断できないのが、
とても苦しい。
仕事に必要な眼鏡は、
遠・中(距離)用多焦点眼鏡だったのか??
(そもそも、そんなレンズあるのか??)