事故があった時から注目していた事案について、判決が出た。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240530/k10014465851000.html
以下、記事より
7年前、栃木県那須町で部活動として行われた登山の訓練中に雪崩に巻き込まれ高校生など8人が死亡した事故で、業務上過失致死傷の罪に問われた教諭ら3人に対し宇都宮地方裁判所は「雪崩の危険を予見することは十分に可能で相当に重い不注意で『人災』だ」などとして禁錮2年の実刑判決を言い渡しました。
私が親なら、絶対に許せなくて、当たり前の判決と思うはず。
でもね…
みなさんはどう思われますか?
私がいつも教えさせてもらっているRISK WATCH 危機を監視する力を養うプログラムですが、もちろん自然災害も含まれます。
今回の、危険を予見する、
としたところがそれに当たります。
アメリカでは子どもたちにRISK WATCHテストが行われたり、危機に対する力を育てる教育がしっかり行われています。
私が日本の子どもたちに教えている感覚、そして自分が受けてきた教育から考えるに、日本ではそんなのゼロに近くないですか?
先生方にそのようなカリキュラムもありません。
ところによってはあるのかもしれませんが、子どもの事故が繰り返し起こることから考えても、幼児教育課程からプログラム化されているとは思えません。
危機を予測して、それでも予見できないことはあります。
今回は裁判所が、予見できたことだ!と断言しました。
難しい判断だと思いました。
先生お一人お一人の危機監視能力はどう測るのか…
私は企業様の安全大会にも講演させていただいているのですが、危険なお仕事をされておられる方々の意識は高いです。
日々、安全点検、行動確認、危険予知活動をされておられるからです。
でも、それでも作業中の事故は起きます。
ご自分たちの命をかけて、作業に当たられておられる方々でも、です。
今回の判決で、先生方は、子どもたちの命を預かって、その責任は個人がとるのだ、と言われたことになります。
部活動を最終的によし、と判断したのは個人?
それとも学校?
先日、学校長が
「大切なお子さんをお預かりさせていただいております」
と、ご挨拶されておられました。
その通りなのですが、親だって、学校でこのような危険があるかもしれないから、こんな行動はしないように、とか注意しているかな。
例えば、うちの子は水泳部なので、水深と飛び込みの方法について、どのような指導をさせているのか確認しています。
どんな予想不可能な事案が起きるかわからないので、飛び込みはしないでほしいと子どもには伝えていますが、行動の制限になるので良し悪しとも思います。
でも、万が一が世の中にはあるので、この仕事をしている立場と親の立場で揺れ動きます。
担当の先生方には大変感謝をしていると同時に、一生懸命で真面目な子ども思いの先生なので、心が休まっているのだろうか…と心配になることも。
私も子どもに関わる仕事なので、いつ何が起きるかわかりません。
でも、だからと言って、子どもと関わる活動をやめてしまうのは絶対に違う。
だからこそ、プロに関わってもらって、しっかり教えてほしい。
私は横浜で、消防さんとたくさんの子どもたちに自分の命を自分で守る方法を教えて広めて行きたい。
さて、起きたことは戻りません。
では、未来に向けては?
再発防止、ですね。
以下、記事より
栃木県教委 教育長「判決は大変重く受け止めている」
判決を受けて、栃木県教育委員会の阿久澤真理教育長は、「判決については大変重く受け止めております。二度とこのような痛ましい事故を起こしてはならないという決意のもとに、教育委員会一丸となって再発防止に取り組み続けるとともに、学校教育活動全般にわたる安全管理・危機管理のさらなる充実・強化を図って参ります」とコメントを出しました。
どんな取り組みを行うのですか?
私たちは、事故後の未来までちゃんと見届けなくてはいけません。
再発防止
言葉は簡単ですが、とんでもなくたくさんの対応策が必要です。
子どもの頃からの教育、先生になるための過程にどんなカリキュラムを加えるか、先生の免許更新など、多くの選択肢があります。
でも、私は先生だけが大変なのは絶対にいけないと思います。
親、保護者、勉強してください。
我が子を守るのは、あなたです。
一緒に学びましょう
私もまだまだ勉強不足で大変な毎日です。
でも、みなさんと楽しく課題解決していきたいな。
よろしくお願い致します
さて、今日はこれからスケッドストレッチャーの使用方法などの講習会です。
力が弱い方でも、大切な人を助けられます。
がんばるぞー!