メニュー表の見え方によって

注文するものが変わってきてしまうことがあるんです。

その一例をご紹介しましょう。

 

 

私はたまに小腹が空いた時にハンバーガーが食べたくなります。

 

そう、何も入っていない普通のハンバーガーって意外に美味しくて、

3時のおやつがわりに食べたくなるのです。

 

しかし!

上の写真のメニューを見せられた瞬間、

 

「あれ!普通のハンバーガーってどこ?」

 

となかなか探せないのです。

 

 

 

なんだか悪い気にすらなってくる

 

 

ハンバーガー屋のカウンターの店員さんって、少し高い位置にいるのがわかるでしょうか。

 

その少し高い位置から見下ろされ、

"あなた、いい大人なのに安い普通のハンバーガー1個だけしか頼まないの?"

 

という声が(もちろん勝手な妄想です!)

前からも後ろからも聞こえてきて...


探すのにも時間がかかり、焦りが募って

結局セットを買ってしまうのです。

 

 

 

 ファストフードは、出てくるのがファストなだけではなく、注文もファストだった

 

 

そう、ファストなのは店側だけかと思っていたら、

いつの間にか我々自身も加担させられていたのです。

 

  • 行列に並び
  • 店員に見下ろされ
  • 見づらいメニュー表を見て

一瞬で注文しなければなりません。長い時間考えるのはNGです。

 

短時間に意思決定させるために、おすすめのメニューをドカンと大きく表示し、

安いメニューは写真すらない(ちなみに上記のメニューからハンバーガー探せましたか?)。

 

 

ただ、こういった仕組みは全て戦略的に考えられています。

これを元に、売りたいものを売るメニュー表づくりについて考えてみましょう。

 

 

 

 売りたいメニューを売る方法

 

メニュー選びは、自分で選んでいるように見えて、実はお店側によって誘導させられていることが多いです。

 

それはメニューを見せる順番や、デザインの違いによるところが大きく、

これをうまく操れれば、売りたいメニューを売ることができるでしょう。

 

メニューの見せ方のコツを大きく3つにまとめましたので

ご覧ください!

 

 

【その1】"一押しメニュー"を目立つようにデザインする

 

メニューは、同じ大きさで整然と並んでいた方が当然見やすいです。

しかしそれではどれも似たようになってしまい、逆に選びにくくなってしまいます。

 

あえてバランスを崩すことによって、人の目に入ってくるのです。

 

というわけで、メニューの最初に持ってくるのは当然"一押しのメニュー"、

しかもそのメニューのために特別に作られたオリジナルデザインにすることが重要です。

 

 

 

【その2】一押しメニューは3つくらい

 

最初のページに載せる"一押しメニュー"ですが、一つだけ載せるのはNGです。

 

なぜかというと「黒毛和牛サーロインステーキ」だけ乗せた場合、

「あ、今日は肉の気分じゃないんだよね」という人には飛ばされてしまいます。

 

かといってオリジナルデザインのメニューを10個くらい載せると、かえって見づらくなって選ぶ気力が失せてしまいます。


せいぜい3つ、しかも松・竹・梅の値段設定にするのが、行動経済学からみると有利です。

商品を比べて買わせる方法はこちらの記事で紹介しています。

 

 

 

 

 

【その3】若干のプレッシャーをかける

 

これは接客のテクニックになるのですが、まだ注文が決まっていない心理状態は

"自分が不利な状態""申し訳ない気持ちになる"人が多いものです。

 

あまり極端にプレッシャーを与えるのは良くありませんが、お客さんの方をチラッと見る、

注文はお決まりでしたかとあえて聞きにいくなど、

 

さりげなくプレッシャーをかけて心理的に追い詰める流れを作ります。

 

そうすることで焦ったお客さんは一番目立つ"一押しメニュー"をついつい注文してしまうのです。

 

 

 

 まとめ

 

いかがでしたか。

 

メニュー表一つとっても、売り上げを上げるための工夫があります。

 

行動経済学を使って人の心理的状態を知ることができれば、飲食店やサービスのマーケティングにかなり役立てることができるのです。



 

このブログでは消費者の深層心理"インサイト"を行動経済学の視点から読み解きます。

実戦で使える実例も入れていますので、企業の広報PR担当の方へおすすめです!

企業やお店のマーケティング、売れる仕組みとしても取り入れてみてください。

 

 

以上、最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。

マーケティングディレクター 山浦慶太

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