英文法についてブログを書いている最中ですが、英作文についても触れておきます。

 

ぼくは「英文解釈」の勉強に入ったとき、参考書の内容が「英文法」だったので最初は戸惑いました。

勉強を続けるうちに「英文解釈」は一文を「英文法」レベルで解釈・分析して主語・動詞の関係、カタマリや修飾・被修飾の関係などの文構造を掴み、正確に訳していくというのを実感しました。

「英文法・英文解釈」です。

「英文法 → 英文解釈」の勉強があれば、「英文解釈 → 英文法」の勉強もあります。

 

「英作文」も同じでした。

『英作文 ハイパートレーニング 和文英訳編』を見てみると内容は、ほぼ「英文法」です。

しかも、簡単な英文法です。

英文法だけではなく語法や英熟語も重要な要素となります。

読むことと違って書くことは、正確でなければ文として成立しませんし、表現を間違えると違った意味・ニュアンスになってしまいます。

例文の日本語の解答例を見ると、おそらく中学生でも解答例の英文を日本語訳できるレベルです。

英文を読む際は、英単語がわかれば何となくでも読めますが、書くことに関しては何となくは書けません。

「英作文」の勉強をしつつ「英文法」の復習が必要です。

正確で使える「英文法」にしなければなりません。

 

また、ぼくは当初「自由英作文」とは、自由に自分の考えを英文にするのだと思っていましたが違っていました。

あるテーマに従い、決まった型で論理的に自分の主張を英文で行うのです。

『英作文 ハイパートレーニング 自由英作文編』では、最初に英文の型として、

  トピックセンテンス(主張) → サポート(補強) → コンクルージョン(結論)

と言うのを学びます。

そして、サポートに理由を書いたり、譲歩・打ち消し + 肉付けを使ったりします。

現代文に非常に似ています。同じです。

自由英作文がどんなものかくらいは知っておく必要があると思います。

ハイパートレーニングの『自由英作文編』は『和文英訳編』ほど細かく英文法などの解説はないので、『和文英訳編』→『自由英作文編』の順番で勉強するイメージです。

 

地方国公立大の志望者であれば、早い段階で志望大の過去問を見て英作文の有無、和文英訳なのか自由英作文なのかを確認し、『英作文 ハイパートレーニング』を見てみるのも良いです。

「英作文」は英文法や語法などが重要であることに気付くはずです。

 

鉄緑会(中学)の進度について」の中で、中学のころから英作文はやっています。

また、例文を覚えることによりコロケーションや文法の使い方を理解し、すぐに英文を組み立てることができるよう繰り返しテスト・復習を行っています。

「英文法」「英文解釈」「英作文」など様々な勉強に例文は登場します。

 

『英作文 ハイパートレーニング』は『和文英訳編』も『自由英作文編』も見開きで一単元となっています。スキマ時間で勉強できる量です。

「英文解釈」「英語長文」や「英作文」を勉強することにより「英文法・語法」の復習の質が変わってくることが期待できます。

覚える英文法から使える英文法に転換する必要性を感じるはずです。

理解が深まれば、覚えることが少なくなり簡単になります。

 

今回のブログは「英作文」の勉強のためではなく、あくまでも「英文法」の勉強のためのものです。

ただし、英作文の参考書選びの参考になります。

 

 

1つ目の紹介動画:CASTDICE

■国公立大に有効な英作文参考書■ 

 王道と言われるものが2つある。

  『英作文 ハイパートレーニング』シリーズと『竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』 

 CASTDICEの参考書ルートでよく紹介するもの。 

  『大学入試 すぐ書ける自由英作文』(肘井先生)と『英作文 ポラリス』シリーズ(関先生)

 新定番。

  『基礎 英作文 問題精講』(竹岡先生)

 一部ファンがいる。

  『英作文のトレーニング』シリーズ(Z会) 

 

[定番]

 『竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』竹岡広信・著/KADOKAWA 

  時間がない中でやるのはお薦めできない。

   → 分厚い 

   → 解答解説が100ページほど、本編が300ページほど 

      → 400ページほど読まなければならない

  自由英作文というより和文英訳に寄っている。

   → 和文英訳を先に鍛えたい人にはいいかも・・・ 

  高1・高2生で英文法は終わって、志望校で英作文が出題される人向け。

   → まだ、書くことに抵抗がある人、一文を正確に書くことが厳しい人 

      → コツコツやっていくと力が付く 

  内容はすごく基礎的なことから説明してある。  

   → 高1生とかがやるにはいい

   → 受験生が残り期間でガッーとやる、共通テスト8割取れる人がゼロからやるには基礎的過ぎる・・・ 

  後半にはレベルの高い部分もあるが、それなら最初からレベルの高い参考書をやればいい。

  基礎からしっかりやりたい人向け。

  この参考書の特徴は日本語表現をベースにしている。

   → 初級編として日本語を英語にしたい人にお薦め  

 

 『基礎英作文問題精講』竹岡広信・著/旺文社 

  上記 参考書で時間がない人向け。

   → 同じ竹岡先生著 

  レベルとしては共通テスト~難関私大となっている。

   → 国公立大でも使える 

  100以上のテーマがあり、それに沿って英作文をやっていく。 

   → 簡単なことから始まるが、上記の『英作文が・・・』より上のレベルから始まる 

  後ろの方は自由英作文がある。

  注意点は情報量が多い。

   → 基本的に問題と解答が書いてあるが、一文一文の説明は『英作文が・・・』より減っている 

   → ある程度の文法力がある人でないと何が説明してあるのかわからない可能性がある 

  いかに日本語を英語にしていくかという考え方の参考書。

   → 竹岡先生のやり方が好きであるとかスタンダードな英作文の参考書として利用したい人向け 

  ページ数は多くなく厚くはない参考書だが、内容はしっかりしているので時間はかかる。 

   → 受験勉強の最後の最後だけやる人は”論理表現編”と”自由英作文編”だけやるのもある 

  ”基礎”と書いてあるが全然”基礎”でないこともたくさん入っている。 

   → 名前に騙されないようにする必要がある 

 

 『大学入試 英作文 ハイパートレーニング』シリーズ 大矢復・著/ピアソン桐原 

   → 『和文英訳 編』『自由英作文 編』『最難関大への英作文 ハイパートレーニング』

   → 中身を見て、自分に必要なものをやる  

   『基礎英作文問題精講』より薄い。

    → サクッと一冊回せるのが利点 

  (自由英作文)

   ある程度書けることを前提に、問題に答えるときにどうやっていくのかの手順を教えてくれる。 

    → 実戦的な問題に対する相対し方も入っている 

    → 問題数が少ないので時間がない中での二次試験対策向き 

   書いてあることをそのまま実践できるのが強み。 

    → わかりやすく、そのままできる 

   コバショーさんの好み: 

    → 分量(語数)を増減するテクニックを教えてくれる 

       → 実戦的 

   懇切丁寧なわけではない。 

    → 構文の説明はない 

    → 駆け込み寺的存在 

 

[CASTDICEイチオシ] 

 『大学入試問題集 関正生の英作文 ポラリス』シリーズ 関正生・著/KADOKAWA 

   → 『1 和文英訳 編』『2 自由英作文 編』

   → 自分が必要なものをやる 

   『1 和文英訳 編』をやって『2 自由英作文 編』をやるように作られている。

   → 国公立大志望の場合、『2』を使うケースが多いのでは・・・ 

   この参考書は、問題があってそれに対する解答・解説の構成になっている。

   問題に対する分析がすばらしい。

    → 問題を分析して戦略を立てる → 書いていく 

   一文一文にきちんと説明があるのがすばらしい。

    → フレーズや構文の説明があるので一文一文 勉強ができる 

   文章が非常に良い。

    → これまでの英作文参考書は、いかに書いてある日本語を英語にしていくかの本 

       → 入試で減点されるわけではない 

    → 言いたいことを一旦 日本語にせず、そのまま英語にする 

       → 自然な文章(表現) 

   『2 自由英作文 編』をしっかり勉強すれば、和文英訳にも効く。

   『1 和文英訳 編』をしっかり勉強すれば、自由英作文にも効く。

   解説にも英単語・文構造など書いてあり独学しやすい。 

 

 『大学入試 すぐ書ける 自由英作文』肘井学・著/教学社 

  自由英作文の一冊のみ。

  関先生の参考書に比べると少し厚い。 

  生徒に寄り添った参考書になっている。

   → 英作文が苦手であったり抵抗があるところから自由英作文をスタート 

   → 最後はハイレベルになっている 

  すごく良いと感じたのが、最後の解答の道筋や論拠という付録みたいなところ。 

   → ex. このテーマなら、主張はこれ、譲歩はこれ、逆説・反論はこれ 

               根拠① ② ・・・がまとまっている 

   → 復習をするときに、問題を見て頭の中で構成する段階で一旦 答え合わせ(確認)ができる 

      → 肘井先生が書いてある通りに書く必要はないが参考になる 

  英作文はいきなり書く以前に、問題文に対して自分の考えがないと書けない。

   → そういうところをフォローしてくれている 

   → ex. 電子書籍と紙の本のどちらが好きか? 

        → まず、電子書籍のメリットってなんだっけ? 

           → これをそもそも書いてくれている 

        → ネタを提供してくれている 

  フレーズの説明がある。

   → ex. 砂糖税の導入について 

        → 砂糖税の説明がある 

        → 酒税、炭素税、・・・ 

   → 同性婚、ウソをつくのは常に悪か?、・・・ 

      → 良いウソって何? 

         → 人を助けるためのウソは英語では”white lie”と言う 

            → 普通 受験生は知らない 

  受験生が英作文を書くとき、ネタに困る。 

 

  コバショーさんの考え:

   どっちも推しているが方向性が違う

    肘井:ネタのフォローや書く(瞬間)までのフォローが手厚い 

        → 「書くぞ!」というときの思っていることを日本語にするための説明は多くない 

       ある程度書ける人というのが前提で使う 

       書く以前が自信がない人が使う 

    関 :書くところにフォーカスしている 

        → ネイティブ的な文章(英文) 

       どちらの英文も良いが、関先生の方がより自然(洗礼されている) 

        → そもそも両方とも自然な英文 

        → ネイティブすぎる英文 

        → 書かれている英文を暗記しなきゃと思う必要はない 

   これまでの参考書は書いてある英文を暗記しなければならない 

   肘井先生の英文も自然だがそれでも書きやすい 

   肘井先生はスタディサプリで本当に基礎の基礎から始める生徒向けの講座をやっている 

    → その中で英文法の説明もしている 

    → 講座の中で見たような文も使っている 

    → 肘井先生のスタディサプリの講座や他の参考書と親和性がある 

 

[その他]

 『英作文のトレーニング』シリーズ Z会編集部・著/Z会 

   → 『はじめる編』『必修編』『実戦編』『自由英作文編』 

   旧来の日本語を英語にしていくスタイル。 

   良いところ 

    → 生徒の答案の修正がある(必修編) 

       → 生徒はこういうことを書いてしまうよね・・・ 

          → 正しくはこうだよ・・・ 

    → 添削者視点で進められる 

   対話形式で進んで行く 

    → 対話形式なので受験生にすれば読む量が増える 

 

 他にも良い参考書はたくさんある。

 必ずしも今回紹介した参考書を使う必要なない。

 特に困っている人、受験生で時間がなく何か一冊教えてと言う人は、今回紹介した中から自分に合う一冊を選べば失敗はないと思う。

 残り時間との兼ね合いで・・・。 

 今までやった一冊があるのなら、その復習に徹するのも良い。 

 高1・高2生で単語・熟語・文法・構文・読解をやってきた人はそろそろリスニング・英作文を始めるという人もいると思う。

  → 今回の話を参考にしてペースを決めてコツコツ取り組んで欲しい。

 

 

2つ目の紹介動画:武田塾 

■『基礎英作文問題精講 3訂版』どうなの!?■ 

 最近(2022年10月)話題に挙がってきます。

 3訂版が今年(2022年)7月に発売になった。 

  → 竹岡先生が改訂してリリースされて話題に 

 どの辺が変わったのか? 何で話題になっているのか? 

  → これまでと全然違う 

  → 竹岡先生の本になっています 

 

 - 改訂で話題になっているポイント - 

  ・著者が竹岡先生になり中身が大きく変わった 

  ・自由英作文のトピックが最近出るものになった 

 

 英語長文の参考書は最新テーマ編みたいなものが増えてきている。

 英作文の参考書はそんなに多くないのですか?

  → 今回の3訂版は完全に最新トピックです 

 もりてつ先生も毎年データベースを作ってトピックを全部出して、よく出るものをまとめている。

  → よく出るものが3訂版には並んでいます 

 

 - 『基礎英作文問題精講 3訂版』の特徴 ① - 

  ・最新の英作文で出やすいトピックやトレンドのテーマが収録されている 

 

 - 『基礎英作文問題精講 3訂版』の特徴 ② - 

  ・竹岡先生の授業っで使われている教材がかなり詰め込まれている印象がある  

 

 元々 竹岡先生といえば『ドラゴンイングリッシュ 基本英文100』 

  → 王道中の王道 

 あれよりも更に機能的に全然違いますか? 

  → 好みは分かれるが、3訂版は幅広く色々勉強できる印象 

 『ドラゴンイングリッシュ』は例文をしっかり暗記していく。 

  → 100例文をストックする 

 3訂版は解き方や書くときの構成までフォーカスされている。 

 

 - 「基礎構文編」 - 

  ・予備校のテキストのように構文が学べる 

  ・生徒が間違えやすいポイントがまとめてある 

 

 英作文の「間違えたらアウト」のリストを本の最初に全部出している。

  → 逆に先にインプットすることができる

 

 - 「基礎構文編」の印象 - 

  ・情報量は少し物足りないが色々な解説や解答例が音声で確認できるので勉強になる 

 

 特に動詞周辺の文法事項の確認が多い印象。 

  → 間違えやすいポイントなので100ポイント ズラリとある 

     → まず、ここできちんとインプット面を学習する 

 そのインプットしたものをどうやって出すか、覚えて使えるようにする。

 

 - 「鉄則・論理表現編」 - 

  ・文章構成・論理の組み立て方・文のつながりなど英文を書くための鉄則を学ぶ  

    → どうやって解くか 

       → ちゃんと問題文を読まないとダメだよ、みたいなことから 

      自由英作文の構成

      アイデア出しのやり方 

      理由として使う場合はなるべく客観的なものを選ぶ 

      文と文の繋がりはちゃんと意識する 

  ・間違えやすいポイントや2択形式の見直しポイントが掲載されている 

    → 大文字・小文字を間違える 

      断定を避ける 

 

 - 「鉄則・論理表現編」の印象 - 

  ・竹岡先生が持っている誤答例のデータが使われているので非常によく出来ている 

 

 こういった表現を使って英文を書いていく。

 具体例や対比・相違・グラフなど今の英作文は図表が多い。 

  → その辺りに対しての対策が色々と書いてある 

 

 - 「自由英作文編」 - 

  ・最新トピックでよく出るものがまとめてある 

  ・大学別の出題範囲や模範解答例も掲載 

 

 非常にお買い得。 

 

 - 「自由英作文編」の印象 - 

  ・基本的な文法確認・組み立て・テーマ力が学べるため自由英作文対策として手厚い  

 

 - こんな人にオススメ - 

  ・英語4技能試験で点数を稼ぎたい人  

  ・国立二次試験で英作文対策が必要な人  

 

 和文英訳と自由英作文が分かれているのではなく、繋げてレベルアップしてやる意図が見える。 

 テーマはむしろ長文で出てくる可能性がある。 

 本書の後ろに例文が書いてある 

  → 日本語があって、その横に英語が並んでいる 

  → 音声を聞いて覚えられる仕様になっている 

 予備校のテキストのような感じ。

 竹岡先生のおいしいとことがたくさん詰まっている。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

 

 

CASTDICE:国公立大に有効な英作文参考書を徹底解説(2023/2/3)(18:05)

 

武田塾:【最新】話題の『基礎英作文問題精講 3訂版』をもりてつが完全解説!(2022/10/1)(5:37)