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前々から占星術の「月」に関して、勉強させて頂いていた、マドモアゼル愛先生が新刊「月の教科書」を出版されたので、
*宿曜占星術師からの視点や自分のオリジナルの考察や分析、感想述べていこうと思います。
「月の教科書」 著者:マドモアゼル愛
↑前回の続き
第1章
『月の意識と生きる苦しみ』
「月は幻想の星である」
月はどうにもならないときだけ戻る、思い出にふける一時的な心のリゾートとしては良いのですが、月のリゾートに何泊もしたような場合は、ルナティックの世界に足一を運び入れることになるでしょう。
人生を終えようとしているとき、月のリゾートは必要な場合もあります。
「現実世界にはもう親しい人もいない……」「親しかった人はみんな死んでしまって「この世でとくにやり残したこともない……」
人はそんなときに人生の出発点であった月に戻り、最期のときを迎えることもあると思います。
月は幻想であり、事実に立脚したイメージは持ちません。子ども時代に見た外界から受けた印象による自身と世界のイメージなのです。
*インナーチャイルド(月)で培ったイメージで人生を歩む
人が死にゆくとき、最後の最後にすべてが幻であるとの思いを乗せてくれる船が月で、その際には確かに月は重要な役割を果たします。この世が幻影の世界であり、うつし世であるとの認識は、月の幻影性を理解した上では重要な働きとなるからです。
月はあの世とこの世を結ぶ「渡し船」です。
月はこの世が幻影であることを教える星であり、そのことを気づかせるために働き続けます。月を理解することは人生の意味を悟ることに直結する道です。
私たちは月の元に生まれ、月で還るのです。
この世のすべてが幻であるなら、生まれてくる際に幻影からスタートすることは、何もおかしなことではありません。
あくまでも月は幻影世界であるこの世への渡し船であって、私たちが戻る本当の世界はじつは月ではありません。太陽意識の世界に戻らなければならないのですが、多くの人は月の世界に戻ってしまいます。
*宿曜占星術では、27宿を1宿ずつ月が滞在する宿(やど)と捉えています。
月に還るとは、月が滞在する宿るという解釈が当てはまると思います。
この世は幻影ですが、戻る太陽意識の世界こそが実態であるという哲学は普遍ですそれが太陽意識の獲得であり、私たちは太陽意識の獲得によってのみ、人生の目的を達することができると考えるのが占星術です。
*この月の幻想、トリビアを占星術に落とし込んでいるのが宿曜占星術。
月の本質を理解して、宿曜を使用している宿曜師がどれだけ居るかわかりませんが、あるものをどう解釈し、使用するかは個人の自由なので、正負はないですが、
自分が考えるに、空海(弘法大師)が持ち帰った宿曜、真言密教の根幹である現世利益を月(宿曜)の作用を上手く利用、理解して今世の人生をより幸せに生きる、羅針盤になると自分は宿曜占星術を捉えています。
次回も
上記の様に「月の教科書」についてUPしていきます。