3月2日開幕のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の
日本代表合宿が15日、宮崎でスタート。
代表候補初選出の牧田和久投手(28)=西武=も早速ブルペン入りし、
球速90キロ台の超スローカーブを披露した。
捕球した主将・阿部慎之助捕手(33)=巨人=も
「捕っていてイライラするよ(笑)」と大絶賛。
侍ジャパンの“秘密兵器”がライバル国をきりきり舞いさせる。
田中(楽天)、沢村(巨人)、涌井(西武)。
侍ジャパンが誇る剛球投手に挟まれたサブマリン・牧田が、
真逆の“軟投”で集まったファンの度肝を抜いた。
下手投げから投じた白球は、待てども待てども捕手のミットにたどり着かない。
“超スロー球”に女房役の阿部が思わず、腰を抜かした。
「捕っていてイライラする。なかなかボールがこないからね。巨人にはいないタイプ。相手だってイライラするし、かなり嫌だと思うよ」
もちろん、怒っているわけじゃない。
むしろ、いける…。
阿部も独特の言い回しで右腕を大絶賛した。
牧田の世界戦略構想はすでに固まっている。
第1弾は左足を上げる動作をはぶいて投げる“超高速クイック”の解禁。
平均より0・1秒速い1・1秒の投法で打者のタイミングを外す。
そして、この日、第2弾となる“魔球”を披露。なかなかの策略家だ。
人気野球漫画「ドカベン」(原作・水島新司)に出てきた
不知火守が投じた“ハエ止まり”の超遅球(?)とまではいかないが、
牧田のスローカーブは下手からフワッと浮き上がる。
シーズン中も1試合で数球、使う程度。それも昨季は100キロを超えていたが、
今大会用に「90キロから100キロ弱を目指したい」とさらに遅いボールを追い求めている。
昨季は先発で13勝を挙げた右腕だが、
一昨年のルーキーイヤーに西武の守護神を務めていた経験を買われ、
本大会はリリーフで起用される。
山本監督も「一回りはいけるし、面白い存在になる。タイミングが合いづらいよ」。
同じ下手投げの渡辺(ロッテ)が2006年の第1回、09年の第2回大会に連続出場し、
通算5試合で防御率1・72と通用しているだけに、牧田も貴重な戦力となることは間違いなしだ。
牧田に加え、左横手投げの森福、右上手ながらテークバックが小さい摂津(ともにソフトバンク)、
左スリークオーターの山口(巨人)と4人で強力な“変則カルテット”を形成する。
「きょうのブルペンが今までで一番よかった。緊張感はありましたね」と合
宿初日を終えた牧田もニッコリ。
150キロ超の先発・田中の後は、球速差60キロの牧田の“超スロー球”でライバル国は腰砕け。
サブマリンが世界を幻惑する。
牧田はストレートが下手投げにしては速い
下手投げの130は打者からしたら浮き上がってくるので、
非常に打ちずらいはずです。
まっすぐも活きるこのスローカーブは、
日本代表の力に一役買ってくれるはずだ
とりあえず韓国だけはしっかり潰して欲しい