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デバナカヤム氏(前の章に出てきた)は、金属を金に変える錬金術を熱心に学んでいた。
スワミは、彼を正しい道に導きたいと思っていた。
はじめに、錬金術の方法を彼に見せた。
スワミは、鉄の板をハーブと混ぜて、固めた牛の糞でそれを熱し、16金の金に変えた。
そして、その金を放り投げて、彼に助言した。
「執着のない者だけが、この知識を得ることができる。錬金術を追究するのを、やめなさい。」
スワミは、物質的に化学変化を起こさせる方法だけでなく、マントラやタントラを使う神秘的な方法、その両方を一緒に組み合わせた方法(ラサバダ(Rasavada)の彼の教え)での錬金術の一連の工程を知っていた。
化学変化を起こさせる方法は、ハーブを使って、金属ごとに異なるガスの熱を使う。
しかし、スワミによると、金色の不死の身体に変化したことは、鉄・銅などの卑金属を純金に変える力を得たことを示している。
スワミのこの力で、彼がただ、見たり触ったり、あるいは、少しの間手に握るだけで、卑金属が純金に変化した。
金属を変化させた出来事は、スワミの一生が書かれたT.V.Gチェティ氏とカンダサミィ・ピッライ氏の伝記にも記録が残っている。
スワミは、水瓶に砂を入れて、その口を手でしばらく塞いで、砂を砂金に変えたことがある。
そして、彼は、その砂金を道にばらまいた。
スワミは、錬金術を追求していたアラッパッカムのナイナ・レディアール氏にそれを見せ、「執着の無い純粋な者だけが、物質を変化させることができる。」と言った。
スワミの金色の不死の身体は、物質を変化させられる聖なる放射能のような力を持つようになった。
これは、明らかに、肉体が想像を超えて変化するために直接的に働いた力である。
スワミが、金属を溶かしたり、水銀を硬いビーズに変えたり、触れたり手で握るだけで卑金属を純金に変えたりする奇跡は、彼の高いエネルギーを放出する(放射能のような)能力・あるいはそれによって体が熱を発することを示している。
スワミは、彼の詩のなかで、次のことをはっきりと述べている。
「私の不死の身体は、見せかけで遮るものが無いこの身体を貫通する可能性がある宇宙空間の放射線の危険から影響を受けない。そして、神は金属を金に変える力と知恵を私に授けてくれた。」
ラサバダ(Rasavada)の彼の教えには、足の塵にさわったり、息をしたり、言葉を発したり、見たり、ただ思うだけで、金属が変化したことが、書かれている。
身体の細胞、すなわち変容した身体の細胞は、正当な理由の無い、あるいは神秘的な方法で、変性転換に影響を及ぼすことができる。
それは、身体に入った金属物質が、細胞を通り物質が入れ替わる過程を経て、変容されることを示している。
事実、スワミは、「神格化した基本的性質、それは燃えない気体物質の不滅の身体、放射能のような聖なる熱をもつ身体で、そのような熱とガスで作られた私の身体は、いつもしきりに何かを変化させようとして、基本的に宇宙全体を作った。」と証言している。
彼の教えによると、ヘマ・シッディ(Hema siddhi)とデーハ・シッディ(Deha siddhi)は、二つの偉大な力で、金属や物質を純粋な不変の金に変えたり、肉体を不変の金色の不死の身体に変える。
(ヘマ・シッディとは金属や物質を変化させる力でデーハ・シッディは肉体を変化させる力のこと)
それらは、想像を超える変容に伴って発生した力であり、つまり、そうして変化した金・不死の身体は、永遠に完璧に変容したまま存続するということだ。
不死の身体(シュッダ・デーハ suddha deha)は、オームの身体(プラナーヴァ・デーハ pranava deha)と英知の身体(ニャーナ・デーハ jnana deha)
以上のように変化した身体は完璧に永遠に残り、この世界で彼のやるべき事が終わり、魂が肉体から離れても(それが魂の意志でも、神の意志でも)、意識がある身体はそのまま生きて腐ることなく、また他の身体に影響を及ぼす力も残るのである。
※シュッダ・デーハ(不死の体) → プラナーヴァ・デーハ(オームの体) → ニャーナ・デーハ(英知の体)
※プラナーヴァ・デーハは、「ババジと18人のシッダ」では、(Pranava deham:Body of Grace and Light)というように「恩寵と光の体」となっているがプラナーヴァとは、原初の音であるオームを表すので、そのままオームの体としました。
