多くの場合、エネルギーを産み出そうとすると、エネルギー以外のものも発生します。それが廃棄物です。二酸化炭素や核燃料廃棄物はその始末が問題になります。
■1【廃棄物】
現在、日本の電力の50%ほどは火力発電でまかなわれています。火力春電の燃料の大半は天然ガスと石炭であり、一部が石油になっています。いずれにしろ化石燃料と呼ばれるものがあり、燃えると廃棄物として二酸化炭素(炭酸ガスCO2)を発生します。
くわしいことは省きますが、化石燃料の反省する二酸化炭素の量は大変なものです。ポリタンク1個(20L、約14kgとしましょう)の石油が燃えると約44kgの二酸化炭素が発生します。石油の重さの約3倍の二酸化炭素が発生します。そしてこの二酸化炭素は地球温暖化を引き起こし、海面が上昇する結果、ツバルのような海抜の低い国は、消滅の危機を迎えています。
原子力発電所からは危険な核燃料廃棄物がでます。この廃棄物をどのように処理するかは、どの国も頭を抱える重要問題です。
■2【廃棄物ゼロの太陽電池
】
これらの発電施設に対して、太陽電池は発電に関していっさいの廃棄物を出しません。廃棄物どころか振動も音を出さず、発熱もしません。その意味では限りなくクリーンな発電施設とはいえるでしょう。
ですから住宅街のど真ん中どころか、住宅そのものに設置することもできるのです。しかし廃棄物に関してはもう少し範囲を広げるべき、との考えもあります。発電施設をつくるときに出る廃棄物をも、考慮するべきだというものです。そのように考えれば、太陽電池といえども廃棄物ゼロとはいえません。
しかしその場合でも、太陽電池つくるときだけ突出して廃棄物がでるわけでもありませんから、太陽電池が廃棄物の少ない発電施設であるということはできるでしょう。

