どんなものにもメリット・デメリットがあります。太陽電池にもデメリットがあるはずなんですが、実はデメリットを探すのはけっこう難しいです。いいがかりと言われそうですが、あえてデメリットらしいものを挙げましょう。
■1【発電量が少ない』
太陽電池の短所として誰しも挙げるのは、単位面積あたりの発電量が少ないということです。しかしこれは太陽エネルギーの密度が低いからであり、太陽電池の責任ではありません。
しかしあとで見るように、太陽電池が光エネルギーを電気エネルギーに換える割合(変換効率)は、現在のところ、汎用品で20%足らずですので、これを論理的な最大限である60%に上げるといまの1/3足らずの面積で現在と同じ電力を産み出すことができ、日本のような狭い国にとっては朗報となります。
■2【高価である】
太陽電池を家庭で設置しようとしたら、発電容量にもよりますが、200~300万円の費用はかかりそうです。自治体からの援助がでてますので一概にはいませんが、これよりは安くなるでしょう。しかしそれでも一般家庭にとっては大きな負担です。
太陽電池システムが高価な理由は、かならずしも太陽電池そのもの(単体・セル)が高価なせいではありません。単体としての価格は太陽電池よりはるかに安い瓦でも、屋根に葺こう(設置しよう)と思ったら、思いのほか工事費がかかったりします。太陽電池装置のための総合費用には、システムの購入価格のほかに設置費用が入っているためです。価格をどこまで下げることができるか?
これは、太陽電池が一般家庭に浸透できるかどうかの鍵を握る重要事項です。ある意味で、性能の向上よりも重要な課題かもしれません。


