2015年2月初旬。
放射線治療1週目を終えた私達は
週末の外泊を終えて帰院。
すぐに主治医との面談を願い出ました。
先生に放射線治療についてと切り出すと
私は初めて先生の前で泣きました。
「先生申し訳ありません、
25Gyに落とせませんかと言いましたが
今は放射線治療をやめたいと考えています。」
「当初聞いていた話よりもリスクが大きくなってしまって、
もうこれ以上あの子を壊したくないんです。」
「…腕を失わせてしまったのに
あの子をこれ以上壊してしまったら、
長く生きられても幸せになれるのか分かりません。」
「照射の必要性の確固たるものが無いところで、
親として選ぶ利点が分からなくなりました。」
少しの沈黙の後、
先生は意外にすんなり受け入れてくれました
ご両親の思いがそうである以上
今日の治療は止めておきましょう、と。
そして先生といろいろ話し合いました。
「これは治療照射というよりは予防照射です。
やらないのも有りではあります…が。」
「再発したら放射線で縮小効果はあっても根治は絶対無理です。」
「だから副作用前提でも、
私(主治医)も放射線医も5:5〜6:4ぐらいで
"やるべき"だと思っています。」
「とにかく再発すると救命が困難です、
これに尽きます。」
「…しかし、断端が陽性であったり、
取りきれなかった細胞が生きている子ばかりが再発しているという事実もあります。」
「だから照射をしないのも選択の一つだとは思います。」
これを聞いて私たちは
「もしこれで再発してしまったとしても、
照射しておけば良かったとは思いません。」
「この病気の増殖力を考えれば、
照射をしてもしなくても再発するときはする。そんな気がします。」
「もし切断部周辺に細胞が生きているなら、
身体中どこにいたっておかしくない。」
「"腕を、肩を切断した"
私達はこの選択をしたことでもう十分で、
やっぱりこれ以上子どもを壊したくないという思いが強いです。」
…と改めて答えました
そして放射線治療は中止になりました
後日、5日間で浴びてしまった
線量についての後遺症を教えてもらいました。
全く被曝しないことに比べれば
若干の影響があるが、
大勢に影響がある程のものは心配無し。
ただし、骨と筋肉の成長は
若干の歪みが出る。
何らかの効果を期待するなら、
ほとんど意味のない線量でした。
悪く言えば浴び損でしたが、
効果を得る代わりに負うリスクを考えると、
ここで止められて良かったと思うしかありません。
実際どうなのかというと
2017年1月現在
後遺症と思われる症状はありません。
もちろんラブドイド自体の再発も
ありません。
体の歪みはわずかにあります。
しかしこれは放射線のせいなのか、
肩甲骨帯切断の影響なのか、
整形外科の先生にも判断がつかないレベルです。
今の所は、ですが。
子どもをこれ以上痛めつけたくないと止めた放射線。
結果的には良かった事になりましたが、
どうなるか誰にもわからない選択でした。
エビデンスのない病の闘いは
本当に難しいです。
でも悩んで悩んで苦しんで苦しんで、
親が子のために出した結論は
間違っている事はないのではないか。
そう思っています。
結果がどうであっても
子供の命を思って親が出した答えに
間違いはないんです、きっと。
以降、術後化学療法残り3ヶ月。
全力で臨むことになります。