アメリカ・NASAが冥王星探査機「ニューホライゾンズ」を
日本時間で20日未明(現地時間で19日午後)打ち上げた。
この探査機にまつわるトピックをいくつか。
【9年半の旅】
探査機の第一の目標である冥王星への到達は、2015年7月の予定。
ニューホライゾンズは猛スピードの探査機である。
かつてアポロは3日かけて月まで行ったが
ニューホライゾンズは打ち上げ後、約9時間で月軌道を通過する。
その最速の探査機をもってしても冥王星まで9年半かかる。
なにせ、冥王星の太陽からの距離は、太陽-地球間の40倍だ。
ニューホライゾンズが冥王星につく頃、私は50歳。
リサ(娘)は中学生だ。気の遠くなるようなこの時間。
人生は短く、惑星探査にかかる時間は長い。
【冥王星は本当に「惑星」か?】
近年の観測技術の発達により
冥王星軌道付近は小惑星が多数存在する「小惑星帯」であり
冥王星はそのような小惑星のうち比較的大きなものの
一つに過ぎないのではないかとする説が有力になっている。
実際に、冥王星よりも半径の大きな小惑星も発見されている。
ニューホライゾンズの探査の第二の目的は
これら小惑星「エッジワース=カイパーベルト天体(EKBO)」の探査。
ところが、具体的にどの天体を探査するのかは、現時点では未定。
ニューホライゾンズの通り道の近くにくるEKBOが発見されていないのだ。
NASAは2015年までの間にそのような天体が発見されることに
期待しているらしい。
なんとも行き当たりばったりな計画に思えるが
まるで根拠がないわけでもない。
ニューホライゾンズの赴く宙域は
これまで諸々の事情から観測が進んでいない。
日本が誇る世界最大級の天体望遠鏡「すばる」などが
ニューホライゾンズに都合のよいEKBOを発見することが期待できるのだ。
【原子力電池】
木星以遠の惑星探査においては、太陽電池は期待できない。
太陽から遠くなりすぎて、充分な電力が得られないからだ。
このため、ニューホライゾンズは原子力電池を搭載している。
原子力を使用することについては、一部から反発もあるが
地球を離れてしまえばこっちのもの。
放射能漏れを起こしても誰も困る人はいないしね。