【フィギュアスケート全日本選手権女子フリー】

いちばん驚いたのは各選手の演技への集中力の高さだった。

連戦の疲労、大舞台の緊張と、ミスを誘う要素は強くあったと思う。

それにもかかわらず、浅田真央を含めた上位6選手の中に

大崩れした者はなかった。

転倒するものが何名か出るだろうと私は予想していたが

トップクラスの選手を甘く見てはいけなかった。

ここ一番で完成度の高い演技を見せた村主、荒川。

唯一、代表選考の重圧のない状況で伸びやかに滑った浅田。

6位に終わったとはいえ、最終滑走の極度の緊張の中で

自分の演技を滑りきった安藤。

完全燃焼した恩田。今後を期待させた中野。

誰もがそれぞれの「最高」に近い演技だった。

「大勝負に名勝負なし」と言われる。

大きいものがかかった勝負ほど

競技者が全力を発揮する状況にはなりにくく、

それゆえに、このような言葉があるのだろうと思う。

しかし、時に競技者同士がその場で互いのテンションを高めあって

勝負の水準が上がっていくことがある。

今日の勝負は、そのような意味で

あまり見ることが出来ない「名勝負」だったと思う。

オリンピック代表は、村主、荒川、安藤。

世界選手権代表は村主、荒川、中野。

健闘を祈りたい。