本日の萌え言
『念仏に舞う巫女はまやかしか』
踊念仏と巫女の関係編
＆
ドラマ所感
「現世の罪は、現世限りよ。」
しなを作って松潤家康を唆（そそのか）す、何やら蠱惑的な巫女が踊念仏の舞手となっております、2/19(日)放送の『どうする家康』。
視聴者からは、「巫女が念仏を舞うのはどうなの正しいの？」という声がちらほら上がっている模様。
芸能史を齧った受付嬢なりの見解を、すこし発信したいと思います。
まず、『どうする家康』公式サイトを見ますと、踊念仏を舞う巫女は、「歩き巫女」という設定になっています。⇩
『どうする家康』公式サイトよりお借りしました
「歩き巫女」とは、かつての日本でよく見られた、巫女のひとつの在り方です。
特定の神社に奉公せず、日本全国を旅して、祈祷（お祈り）・託宣（お告げ）・勧進（布教活動）などを行うことによって生計を立てていた。旅芸人・遊女を兼ねた存在も、歩き巫女にはいたという。
これは民俗学の研究者、柳田國男や中山太郎などが著書で唱えており、検証の余地はあるけれど、とても有名な話です。
歩き巫女の千代が、とてもコケティッシュで妖しげに描かれており、舞で人々を熱狂させる芸能人の要素があるのは、納得できますね。
※また、「舞う」と「踊る」は厳密には違います。
「舞う」:比較的緩慢に、低く旋回する動き
「踊る」:激しく律動的に、上下する動き
歩き巫女の踊念仏は「舞う」。
民衆の踊念仏は「踊る」。
※ざっくり、
公家の舞楽・武家のお能など、支配階層が嗜む芸能には「舞う」が多く、
民衆に馴染みのあるものは、盆踊り・かぶき踊りなど、「踊る」が多い
では、本題の、「巫女が踊念仏するのは正しいの？」
について
結論から申しますと「よく調べた上で創作している」だと思います。
『どうする家康』劇中の、歩き巫女による踊念仏を観て、女曲舞を題材にした『百万』というお能によく似ていると感じました。
『百万』は、舞の名手・百万（女性）が寺でお祈りの舞を披露して、仏のお導きで願いが叶う、という お能です⇩
能楽図帖『百万』（国立能楽堂 所蔵）
文化デジタルライブラリー様よりお借りしました
百万が手に持っているのは笹で、この笹に神を憑依させ、神と一体になって狂おしく舞います。
笹を手に持つ舞は、神道の舞の系統に入ります。
百万は、曲舞（くせまい）という、くるくると旋回して舞う芸能の舞手として実在の記録があります。
曲舞の起こりは諸説ありますが、
民俗学者 柳田國男は、
百万遍念仏の音頭役を務めた舞い手、春日の巫女などを、お能演目としての『百万』の原型と考察しています。
『どうする家康』の劇中で、
巫女が踊念仏を舞う件は、柳田国男の学説から創作したものだと推定できます。
そう考えると、あながち荒唐無稽な創作ではないと見えます。
【堅い話は以上】⇧
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踊念仏に感化されてナンパを試みる、小平太と平八郎が可愛かったですね
このふたりは、松潤家康の両翼を担う若侍として、美々しく成長・活躍していく姿が楽しみです(*´艸`)
最初は岡田信長様しか目に入らなかったけど、徐々に色んな人物の魅力が伝わってきました
画像は主に、『どうする家康』公式サイトからお借りしました
⇩以下、
ちょっと自分語りがあるので、
『どうする家康』だけがお目当ての方は、このあたりでお開きです
去年まではnoteで、割と堅い記事を、難しい言葉で書いていました
今も、堅い記事はゼロにはしないけど、なるべく、多くの人に親近感のある言葉の記事を増やしていこうと、心に決めました
というのも、ここ1年で、祖母の認知症が急激に進み、小学校低学年くらいの語彙で話さないと、会話が成立しなくなったことに、想を得たためです
祖母が重度の認知症にならなければ、人生の全盛期でないひとに世話を焼くことも、かんたんな言葉で話すことも、なかったでしょう
誰が言ったか、詩人か哲学者か
うろ覚えで典拠も見つけられないのですが
〃薔薇が綺麗に咲いている時だけ
愛でるのは、 愛情ではない
本物の愛情は、
枯れるまで見届けることだ〃
という意味の言葉があります🌹🌹🌹
大切な存在には、物でも人に対してでも、
そのようにありたいと願うようになりました
言葉がすぐに出てこない様子さえ、愛でていけたらいいかもしれない
祖母は身をもって、私に足りないことを学ばせてくれているのかもしれません☪︎。:*♡·̩͙⋆
苦労は全て愛を学んで成長するため
大変なことも、全部糧にできたらいいな⸜🌷︎⸝
