『ときわ公園』で開催中の『UBEビエンナーレ』(現代日本彫刻展)を鑑賞しに。
私は今回で3度目になりますが、コロナ禍の為、昨年度は無し⋯延期?でしたので、大変楽しみにしていました。
作品はA(1)〜O(15)まであり、記事に書かせていただくにはAからが良かろうと⋯鑑賞した順番は違います。
『Inflating shadow/藤沢恵』(柳原義達賞)
作品コンセプト
普遍のように思われていた社会通念が崩れ、二項対立で語ることができない多様性が問われる時世。加えて、コロナ禍において人との接触の機会が減少する中、信頼をおける人との関係性や人を思いやる気持ちが自分自身の心のバランスを保つ役割を果たし、社会全体を支えているように感じます。
この作品は、近代化が進み貧富の差が広がる19世紀中頃のフランスを舞台に描かれた、オレノ・ドーミエの「洗濯女」をモチーフにしています。苦しい社会情勢の中でも、母が我が子に手を刺しのべて共に階段を上がる姿は、現代の私たちの暮らしに重なります。時代を経てもなお変わらない人々の想いを、モニュメントとして残る形で制作しました。
ごまプリンと、いちごプリン•••(←コラ!)
石は、黒御影、赤御影、小石松、伊達冠石を使っているようです。
いちごプリンは、赤御影ですか〜。
真鍮も使われていたり。
作品を先に観て、作品コンセプトを一読。それからまた作品を観ると、作者の深い想いに触れることが出来ます。
J
『sky undulation/井口雄介』
作品コンセプト
風景は地面や空、動植物や建築物など様々な要素によって成り立っている。風景を構成する要素の一つである空はどこでも見ることができるが、その広大さから立体的にとらえられることは少なく、平面的(背景のように)にとらえられることが多いと感じた。今回の作品は、うねりのように構成された鏡面ステンレスに空が反射し、まるで空が眼下に広がる地形のように見え、雲の動きや空の色がより立体的に体感できる作品となる。
あっ、ほんとだ、青空と白い雲が映ってる!下に空が広がっているように見えてきますね。
さて、お次は•••アチラ?
•••え?
K
『変身/松本勇馬』
作品コンセプト
四つんばいで腹部を付きだしていて、全身に毛が生えた動物のように見える人の造形。この彫刻には2つのモデルが存在する。
ひとつは、体が人ではないものに変身して家に引きこもってしまうカフカの『変身』。この物語は感染症で「巣ごもり」をした作家自身の精神と肉体変化(肥満)ともシンクロしている。
もうひとつは、二足歩行に「進化(変身)」した人類の物語。二足歩行に伴い骨盤が縮小変化し、未発達な子供を出産することになる。一人では未発達な子供を育てられない人類は集団生活をして共生することになったというエピソード。四足歩行の猿人の妊婦。
この彫刻は、感染症を体験した世界に「共生して生きること」の意味を強く暗示する。
胸の膨らみもあるし、女性だろうとは思いましたが、四足歩行の猿人の妊婦だったとは•••