君たちはどう生きるか
を観てきました。
出だしは
昭和初期の秩序ある雰囲気の
日本家屋
けたたましく、廊下を走る音
父親が、少年の部屋に駆けつけ
「母さんが入院している病院が火事だ!
おまえは危険だから、家で待っていろ!」
動揺した父の言葉に
「僕も行きます!」
「駄目だ!おまえは家で待っていろ!」
そう言い残すと、使用人らしき人達と飛び出して行きます。
しかし、主人公の少年は
寝間着を脱ぎ捨て、学生服に着替え
お手伝いさんの止めるのも聞かず
燃えさかる火の町へ、飛び出します!
人混みに流され、必死で母の病院へ走る少年…。
なんて、凄い映画!
気持ちを全部、持って行かれたました。
次の展開を、期待していると
いきなり場面は、出征兵を
町の人々が見送る中に、まぎれている少年の姿
その後、東京を離れ
母の郷里の茨城へ行った少年
人力車で、着物姿の女性が
しゃなりしゃなり現れ
「立派になったわね。」と手を取る。
どうやら、母の妹で
少年の叔母に当たる人らしい
見ていて、何だかほっとする。
するといきなり、父親に
あなた呼ばわり![]()
なんと
父親の子供を、妊娠しているらしい。
おまけに父親は、身重の叔母に
重そうなスーツケースを渡す。
「重いぜ!」笑いながら…。
叔母は身重でありながら
自転車の人力に、よいしょ!と乗せる。
続いて、身重の叔母と、少年も乗る。
年老いて骨ばった、人力夫は
必死に、自転車を漕ぐ。
全てが無神経
おそらく、階級社会の不条理を
伝えたかったのかもしれない。
案内された家は
昔の日本文化が存分に表現された
幻想的でさえある美しさで
文句の付けようが無い程、素晴らしかったのです。
しかし、ストーリーは
迷宮に入る程、難解に見えて
実は、自己満足な気がした。
と言うのも、一番肝心な部分を
全て割愛したため
登場人物の誰にも
共感出来なかったからです。
この世界を描きたいのか?
人間の心の機微を描きたいのか?
ファンタジー?
詰め込みすぎて
見るものを疲れさせる気がしました。
君たちはどう生きるか
このタイトルには
少なからずヒューマンな匂いがしますが
インコやサギの、糞の描写に目が行き
(大の鳥苦手)
叔母との触れ合うシーンが少ないまま
少年が、危険を冒して叔母を探す動機が
説得力が無く
手を抜かず丁寧に、少年の心の動きや
物語の流れを、表現して欲しかったと思います。
この映画の、3分の2辺りの所で終わらせた方が
観る人の心に残ったと思います。
最近観た映画では
Drコトー診療所 は
何度でも観たい映画でした。
昨日見た映画なのに
もう、心に何も残っていません。
この映画が、大好きな人はごめんなさい。
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