「文にあたる」牟田郁子 亜紀書房 | Tous les jours

Tous les jours

読んだ本、感じたことなどを書いています。

お正月、最初に読み終わった本です。

 

「文にあたる」牟田郁子(むたさとこ) 亜紀書房

 

書籍・雑誌の校正者である著者が、校正という仕事の中で感じたことを書いているエッセイです。

 

私もコピーライターとして自分が書いたものを見直して仕事先に提出し、仕事先でも数人の目を経て活字になり、組み上がったものを再度校正。この段階でも数人の人が見ますが、それでも、見落としはけっこうあります。特に自分で書いたものは、間違っていても脳内で正しく変換して読んでしまうので、見落としがちです。

 

会社勤めをしていた頃は、クライアント(広告を依頼してくる企業)の中に校閲やコンプライアンスをチェックする部署があったり、新聞広告の場合は新聞社内に校閲部があるので、安心感はありましたが、それでも見落とす時はありました。ずいぶんたくさんの人間が見ているのに、皆の目を逃れてしまうミスがあるのを知っているので、身につまされて読む部分もありました。