季節感を感じられない状況が続いていますが
暦の上では、そろそろ夏が始まります
夏は、今年は5/5の立夏から始まり、最も暑さが厳しいと言われる大暑(7/22)までの3ヶ月をいいます。
夏は春に生まれたモノたちがすくすくと生長する季節で、陽の気が一年のなかで最も強くなり人間の新陳代謝も活発になります髪や爪の成長もこの時期は早いですよね。
夏は何といっても暑さがトラブルを起こす原因となります。
日本の場合は蒸し暑く「暑」と「湿」の2つの影響を受けます。
「暑」さで大量の汗を掻くと、水分の代謝が乱れ体内の水分が保持しにくくなり、そうすると口や舌が渇いたり、便が硬くなったり、尿量が減って尿の色が濃くなったりします。体内にこもった熱が発散できずにいると動悸・めまい・だるさ・不眠・気分が不安定になるなどの不調が起こり、ひどくなると熱中症になり、意識を失うようなこともおこります。
また、暑さは水分と共にエネルギーも体外に出し、エネルギー不足となったカラダは夏バテを起こしたり、夏カゼを引いたりします。暑さから起こるトラブルを防ぐには、まず水分補給・栄養補給を心がけましょう。衣類は通気性や吸湿性の良いものを選び、部屋にはブラインドやすだれで日除けをし、外出時は日傘や帽子を使用するなど直射日光や紫外線から守る工夫も必要です
「湿」度によるトラブルは、湿度が高いと汗が出にくくなり、カラダに水分が溜まってしまい、何となくカラダが重だるく感じたり、疲れやすくなったり、関節や腰が痛んだり、下半身もむくみやすくなります。また、余分な湿気は、五臓の「脾」の働きを衰えさせるので胃腸の症状や痛み、だるさ、消化吸収の働きを悪くさせます。腸がゴロゴロする、お腹が張る、食欲不振といった症状があらわれます。湿気を防ぐ為に部屋の風通しをよくしたり、寝具はなるべく乾燥させるといいでしょう。冷たい飲み物は湿が溜まります。水分代謝を助けるハトムギ茶(ヨクイニン)や南蛮毛茶(とうもろこしのヒゲ茶)がおススメです
水分をカラダに補給するには、なるべくこまめに摂ることが大切です。一気に大量の水分をとるとうまく吸収されず夏に衰えがちな胃腸に負担をかけます。一日のうちに何回か、喉が渇いてなくても飲み物を口にするタイミングを作り、水分不足になる前に補給することを心がけましょう。食事中に水分を摂るのは控えます。消化液が溜まり、消化吸収の働きが弱まってしまいます。
夏が旬の野菜や果物は、熱くなった体を冷やす働きがありますさらに水分代謝を助け、体の余分な水分を外に出す働きもあわせもっています。暑さや湿気の対策として夏の食卓には欠かせません。トマト・キュウリ・ナス・スイカ・ゴーヤ・ピーマンなど。
胃腸の疲れが出ている時は、脾の働きを助ける黄色い食材がおススメです。とうもろこし、カボチャ、サツマイモなど。冷えたときには、生姜やネギ、ミョウガ、しそなど薬味の食材も取り入れましょう。
夏は蒸し暑さでイライラしたりもしますが、陽の気を取り込み気持ちを外に向けてなるべ怒ったり焦ったりしないよう過ごしましょう。