立冬が過ぎ、そろそろ冬養生を取り込みながら
この冬は冷えで悩まず過ごしましょう
冬は、立冬に始まり…
「小雪」「大雪」「冬至」「小寒」「大寒」
を経て、立春までの3ヶ月をいいます。
冬は万物が動きをひそめてエネルギーを蓄える季節。
植物が枯れ、動物は冬眠に入る冬は、陽気が減り活動が鈍る季節です。冬は寒さがつのり、心身に悪影響を与える寒さを「寒邪かんじゃ」といいます。寒邪は心も身体も縮こまらせて動きを鈍らせる傾向があります。血行不良による末端の冷えや痛み、新陳代謝や免疫力の低下も起こりやすく様々な病気が悪化しやすいのが特徴です。
《寒邪による不調》
手足の冷え、腹部の冷えと下痢、腰痛、関節痛、カゼ
特に首・腰・足首の冷えに注意し、入浴を工夫して身体を温めましょう。その3つのポイントが温かければ寒さの感じ方もだいぶ違います。
冬の寒さは生命エネルギーを蓄えている「腎」に大きな負担をかけます。腎の不調は老化現象にもつながりますので、、、
生もの(刺身など)、冷たいものの摂り過ぎに注意して、根菜類や香辛料を温かいスープや鍋ものなどで取りいれましょう。腎のある腰は、特に冷やさないように注意が必要です。薄手の腹巻や使い捨てカイロなども活用しましょう。
《腎による不調》
耳鳴り、白髪、頻尿、夜間尿、むくみ
冬に取り入れたい食材としては、生命力を蓄えた根菜類を調理して頂くことで冬に必要な陽気を得ることができます。程よい塩分と香辛料は滋養強壮と温めに有効です。腎の働きを助ける高麗人参や山芋、黒い食材で元気を補いましょう。
*冬に食べたい食材*
羊肉、鶏肉、エビ、玉ねぎ、にら、カボチャ、くるみなど
カラダを温める食材です。特に羊肉はその効果が高いことで知られています。北国北海道でジンギスカンが食べられるのも納得です。羊肉、エビ、ニラは頻尿にも効果的です。
黒胡麻、黒キクラゲ、黒豆、海藻類
色の黒い食材は「腎」の働きを助け「血」を増やし血行を良くします。
*海藻類は「鹹(かん)味/しお味」
□軟堅散結(なんけんさんけつ):塊や固いものを柔らかくする
□瀉下(しゃげ):便を下して出す
2つの働きにより、ポリープやしこり、便秘などの薬膳で使われます。
きのこ類
生命力や抵抗力がアップすると言われています。
カゼの予防と共に冬から出来る春の花粉症対策にも有効です。
柑橘類
みかんや金柑、柚子などの柑橘系にはビタミンCが豊富で、
カゼの予防や咳が出る時におススメです。
日頃の冬養生で、いつも辛く感じる冬を楽しみながらお過ごしください