こういう奇跡もあるんじゃないか?
まっとうさの「力」は、まだ有効かもしれない。信じること、優しいこと、怒ること。それが報いられた瞬間の輝き。ばかばかしくて恰好よい、ファニーな「五つの奇跡」の物語。
吉川英治文学新人賞作家、会心の受賞第1作!
短編の連作? 本にするにあたって書きなおされたということですので
連作長編という印象ですかね。
5つの話からなるのですが、伊坂さんの作品らしく
とってもユニークな登場人物・陣内が全作品に登場します。
滅茶苦茶自己中心的で、そしてとっても素直で、よくわからないけど人を惹きつけ
近くにいたらどうかなぁ、面白がれるのか、うっとおしいのか
しかし、彼はどうしようもなく魅力的で、周囲の人を巻き込みつつ、変化させていきます。
銀行強盗に巻き込まれる「バンク」ここで主要人物が出そろいます
表題作の「チルドレン」と「チルドレンⅡ」は、あまりなじみのない家庭裁判所の調停員のお話
よくいそうな主人公が、先輩調停員の陣内に巻き込まれつつ
でもなぜだか物事を少し良い方へ向けられていく。
淡々とそして、ちょっと温かく、そして陣内のハチャメチャさが絡みつつお話は進みます。
「レトリーバ」と「イン」は、盲目の男性とその彼女が中心のお話
盲目ゆえにである差別をさらっと受け止め、見える景色を彼に伝える彼女
別に“やってあげてる”、“してもらってる”の感覚でなく、そのやりとりをする二人
ちょっとした謎解きがそれぞれ盛り込まれてもいます。
もちろん、陣内の無茶っぷりも出てきて、ちょっと笑えて、ほっこりもして
いずれの作品も、とっても品のいい楽しい短編でした。
伊坂さんさすが![]()
