リハビリが本格的になり始めた頃、食欲不振と共に私を苦しめたものがある。
夜間痛。
術前これに苦しみ、夜間痛の酷さも手術を受ける動機の一つだったのだけど、術後の痛みと同化していたのか?特に夜間が酷いということはなかった。
ところが、ぶよぶよと浮腫んでいた手がほんの少しだけ硬さを取り戻してくると、痛くて痛くて。
当然眠れない。
食事が採れないので、点滴での栄養補給だけではやつれてくる。
そこに睡眠不足も重なるからダブルパンチ。
点滴を押しながら歩く私は夢遊病者のよう。
点滴に糖のアンプルが追加されることもあり、この時はビリビリと血管痛まで起こり。
何だか上半身は痛い所だらけだよ。
私よりあとに手術した人達も当然のように点滴は取れていて…
装具で持ち上げられた姿勢は辛いし、右手は点滴だし。
ひとり内科で入院しているかのような、怪我人ではなく、病人の姿で。
昼間うつらうつらすることはあっても短時間。夜は痛くて長くて、夜明けはいつ来るのだろうと。
看護師さんの巡回で寝たふりもやめてしまったから、息を吐くような声で「眠れない?」「はい」の繰り返し。
眠りたいなぁ、食べたいなぁ。
人間の本能は、案外簡単に痛みに負けてしまうのだと実感していました。