雇用主が中国に出張していたので、お土産にウーロン茶葉入りの小さな壷を頂いた。
「あっ!中国の壷だ」と一瞬思ってしまった私。
そんな事をしている場合ではないんだけど、川原泉さんの「中国の壷」の単行本が有ったことを思い出して、引っ張り出してきた。
川原泉さんは兄が好きだった漫画家で、文庫本で復刻版が出ているのを見て懐かしくて手に入れた。
兄の本を読んでいた時と違う短編なども収録されており、笑いながらもほろりとさせられる。
今回読み返して、作者の友人たちとの話をしみじみと読んだ。
もう戻る事の無い学生時代を一緒に過ごした友人たちは、それぞれ妻になって母になって仕事を持って…
地元に残っているのは私を含めてほんの少しだけだ。
殆どみんな実家はこちらにあるので、会えないわけではないんだけれど。
今送信ボタンを押す勇気が無い私がいる。
同じメールを何度も書いては、消去している。
それは、私が今とても会いたい人と、自分が一番追い詰められていた時に愚痴を聞いてくれた人。
そのふたりに宛てたメール。
会いたいけど、きっと会う事が出来たら私は泣いてしまうんだろうな。
謝りたいけれど、メールを送る勇気が無いように、あの頃の自分の醜さが恥かしすぎるので、言葉に出来ないんだろうな。
学生時代の友人たちとは、電話1本で時計が戻るけれど…
大人って難しい。
