ロシア民話によく出てくるのは、

 

男性だったら、イワン(イヴァン)。

 ※これは勇敢な王子の場合も、お馬鹿さんの場合もあります。

王女だったら、ワシリーサ(ヴァシリーサ)。女の子だったら、マーシャ

 

そして、火の鳥魔法の馬クマ…といったところでしょうか。

 

 

ロシアの伝統的な工芸である、ラッカーミニアチュール(細密画)にも

おなじみのモチーフが!

 

 

 

カボージェヴァ作 パレフ塗り 長方形シュカトゥールカ(箱) 

<イワンと魔法の馬 シーフカ・ブールカ> 【販売ページ】

 

 

 

この美しいパレフ塗りの箱にも、ちゃんとお馴染みのモチーフが描かれています。

まず箱の左上の小さい小窓のような部分を見ると………

 

 

 

 

イワンと魔法の馬であるシーフカ・ブールカが描かれていますね。

 

 

 

続いて箱の右上を見ると………

 

 

お馴染みの火の鳥がいます。

 

 

 

そしてメイン部分には……

 

 

 

美しい娘を魔法の馬に乗って助け出す、正義のヒーロー(笑)、イワン!!

悔しそうに見上げる王様や家来たちの表情もいいですね!

 

 

 

このイワンと魔法の馬のお話は

「シーフカ・ブールカ Сивка-Буркаと呼ばれています。

 

 

シーフカСивка)は、Сивый という形容詞に由来していて、ダークグレーとグレーが混じった色のこと。

ブールカБурка)は、Бурый という形容詞に由来していて、灰色または赤みがかった濃い茶色のこと。

 

う~ん、この馬はいったい何色なんでしょう???キョロキョロ

 

 

 

 

 

イワンの父親が、亡くなる前に3人の息子たちに3日間彼の墓を訪問するように命じました。

でも兄たちは約束を守らず、イワンだけが約束を守りました。

 

そのため、父親はイワンに魔法の馬についての秘密を伝えます。


その頃、王様は美しい王女と結婚することを決めましたが、嫌がる王女を王は高い塔に閉じ込めてしまいました。

イワンは魔法の馬の力を借りて、塔に幽閉されていた王女を助け出し、

二人は結婚して、幸せに暮らしました………。

 

 

 

他のシュカトゥールカ(箱)にもイワンさんと魔法の馬が登場しますよ!

 

 

パレフ塗り 長方形シュカトゥールカ(小箱) 

<火の鳥、そしてイワンと魔法の馬> 【販売ページ】

 

 

これはわかりやすいですね!

イワンは火の鳥を捕まえようとしていて、後ろには魔法の馬がいます。

人気者、総出演!といったところでしょうか。

 

 

 

そして、「シーフカ・ブールカ Сивка-Буркаとそっくりのお話で、題名が違うものがあります。

きっとみなさんもこの名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?

 

 

 

それは……

 

「せむしの仔馬 Конёк-горбунок」です。

ロシア語で、カニョーク・ガルブノークといいます。

 

 

ベリフ作 パレフ塗り 長方形シュカトゥールカ(箱) <せむしの仔馬> 【販売ページ】

 

 

「せむしの仔馬」は、背中にこぶが2つある、耳の大きなポニーなんです。

先ほどの「魔法の馬」とは少し外見が違いますね。

 

 

イワンが捕まえた金色の牝馬が、「自分を逃がしてくれたら、イワンのために3頭の馬を産む」と言います。

そして牝馬は2頭の黒馬と、人間の言葉を話し、魔法の力があるせむしの仔馬を産みます。

 

 

 

 

 

 

せむしの仔馬の力で、イワンは火の鳥を捕まえ、美しい姫を王様のところに連れてくることができました。

でも姫は年老いた王に嫁ぐのは嫌といいます。

 

 

若者になるには、煮たったた牛乳の釜に入り、次に熱湯の釜に入り、

最後に冷たい水の釜に入るとよいと聞き、王は最初にイワンにそれをさせ、続いて自分も試しますが、

イワンはせむしの仔馬の魔法の力で、美しい若者になり、王は二度と姿を見せませんでした。

 

 

そして姫とイワンは結婚し、幸せに暮らしましたとさ………

おしまい。

 

 

「魔法の馬」と「せむしの仔馬」、お話はよく似ています。

そういえば、日本の昔話にもよく似たお話がありますよね。

 

 

 


ラッカー塗りの箱の内側は赤く塗られています。

 

 

 

ラッカーミニアチュールは次回もご紹介しますので、お楽しみに!

 

 

 

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