サッカーワールドカップの試合の前と後に、必ず流れる短いビデオ。
………気になりませんか?
このビデオです!!私はすごく気になりました!!
今回のワールドカップの11の開催都市や、ロシアらしいモチーフが散りばめられています。
曲も感動的で、聞いているとじーんとしてしまいます。
いったいこのビデオに何が出てくるんでしょう……
まず、サッカーの競技場。選手たちが試合をしています。
サッカーボール⚽がゴールの上を越えて飛んでいきました。
サッカーボール⚽はいつしか、ソ連時代の人工衛星スプートニクになって、
ワールドカップの試合のある都市を巡ります。
人工衛星スプートニク Спутник。
最初は……
跳ね橋がある、サンクトペテルブルグ Санкт-Петербургです。
跳ね橋を抜けるとロストラの灯台柱や、青銅の騎士像が見えてきました。
1782年にエカテリーナ2世の命で作られた、ピョートル1世の騎馬像である「青銅の騎士像」
続いてやってきたのは、カリーニングラード Калининград。
左の建物はケーニヒスベルク大聖堂 Кафедральный собор в Калининградеです。
ゴシック様式の立派な大聖堂です。
旧名はケーニヒスベルクといって、ドイツ領でした。
続いてスプートニクがついたのは、エキゾチックな町、カザン Казань。
日本代表のキャンプ地でもあります。
左に見えるのはイスラム教の寺院・クル=シャーリフ・モスク Мечеть Кул-Шарифです。
ロシアの建物とは思えないほど、イスラミック!
中央に見えるのは、カザン市の象徴で、市章にも描かれている、
ジラント Зилант。龍(ドラゴン)の怪物です。
カザンの地下鉄駅のところにあった、ジラント像。
以前のブログに訪問記が載っています。--->【カザンはロシアの中の異国】
ニジニ・ノヴゴロド Нижний Новгoродに到着したようです。
以前のブログに訪問記が載っています。--->【ヴォルガの港町、ニジニ・ノブゴロド】
四角い塔は、ニジニ・ノヴゴロドクレムリンの入口にもなっている、
ドミトーリエフスカヤ塔 Дмитриевская башня
さらに、スプートニクは、ロシアの工芸品であるファヴェルジェ・エッグのような
金色のサッカーボール⚽の上を飛んでいきます。
ファヴェルジェ・エッグ Яйца Фабержеはファベルジェ家が
ロマノフ王朝の皇帝のために製作した宝石が散りばめられた装飾品です。
続いてスプートニクがやってきたのはこの町。
サマーラ Самараです。
宇宙船がくっついている建物は、宇宙技術博物館
Памятный комплекс ракеты-носителя «Союз»
ロシアといえばソ連時代から宇宙開発のパイオニアでした。
その中でもサマーラは航空宇宙産業の中心地だったので、
冷戦期には閉鎖都市にされていたぐらいです。
本物の有人宇宙船「ソユーズ Союз」がそのまま建物にくっついてます。
さらにスプートニクは飛んでいきます。
たどり着いたのは、
6/19に日本代表がコロンビアと第1戦を戦った、サランスク Саранск。
フョードル・ウシャコフ大聖堂
Собор Святого Феодора Ушакова
フョードル・ウシャコフ Фёдор Ушаков<は、ロシア帝国の海軍大将で、
2011年にロシア正教の聖人の一人として認定されました。
そして、先ほどの画像の右に見えていた、女性の像……
6/28に日本代表が第3戦でポーランドと戦った地、
ヴォルゴグラード Волгоградにある、
母なる祖国像 Скульптура «Родина-мать» です。
ヴォルゴグラードは以前はスターリングラードと呼ばれていました。
スプートニクは再度、サッカーボール⚽になり、鷲によって試合会場に落とされます。
先に見える円筒形の建物は、何?
ほんとうは円筒形の建物ではありません。
セヴァスチャノフ邸 Дом Севастьянова の一部なんです。
この建物があるのは、6/25に日本代表がセネガルと第2戦目を戦った地、
エカテリンブルグ Екатеринбургです。
そして次の場面に出てきたのは……
ロストフのタチャンキ像 Mонумент знаменитой «Тачанки-Ростовчанки»
「タチャンキ」というのは、機関銃付馬車のことです。
この像があるのは、7/2に日本代表がベルギー代表と戦う、決戦の地、
ロストフ・ナ・ドヌー Ростов-на-Донуです。
右の建物は、聖生神女生誕聖堂
Собор Рождества Пресвятой Богородицыです。
右の鐘楼がビデオやマークに出ています。
建物がいつしか雪山に変わりました。空からは雪も……
(右下にちらっと見えるのは、ロストフ・ナ・ドヌ―の聖生神女生誕聖堂です。)
よく見ると、ゴンドラが雪山の斜面を登っていきます。
ここは、2014年冬季オリンピックがあった、ソチ Сочиです。
ソチにはスキー場があり、
五輪時にもアルペン競技会場にはこのゴンドラリフトに乗っていきました。
さらに画面は変わり、機関車が走っていきます。
お馴染みの聖ワシリー寺院が見えます。
ボリショイ劇場も見えますね。
ロシア風によめば、「バリショーイ・チア―トル」です。
ピラミッドのような建物には歴代の名場面や、
ワールドカップ授与のシーンが!
建物の下部には、出場国のフラッグ ……がぐるっと。
ロシアのいろいろな町を回り終わったスプートニクが、最後にたどり着いたのは…
開催都市の名前がロシア語と英語表記でぐるっと描かれています。
ファヴェルジェ・サッカーボールが開いていきます。
まばゆい光の中から見えてきたのは……
金色のワールドカップです。
いったいどの国がこのカップを受け取るのでしょうか。
テレビでこのビデオが流れてきたら、何があるのかぜひ注目してみてください!
テレビではフランスとアルゼンチンの死闘が今、終わりました。
4-3…すごい試合でした。
VS