昨日実家に帰る事があり、久しぶりに母と話した。
携帯電話を家に置き持ち歩かない父と母に
「それじゃぁ意味がないから、ちゃんと持ち歩いて」
と言った。
話していると、使い始めて1年以上経つのに、どうやら使い方が分かっていないらしい。
歳を取ると、こうも新しいものを吸収できなくなるものか?
使い方を教え、今の技術革新について教えてあげると
母が思いがけない質問をしてきた
「あんたぁ、カーナビっちゅうそを知っちょるかね」
僕がもちろん知っていると答えると
「私らぁが行こうとするところを、右に行け、左に行け言うてくれるが
あの教えてくれる人は、どこから見ちょるそかね?」
意表をつく質問に、思わずキョトンとした
「ん?どういう事」というと
「いやぃね、「次の信号を右に曲がってください」とか、女性の人が言うじゃろうがね。
あの女性は、私らの車をどこから見よるんかなぁと思うて。
ずっと、親切に車に付いてきて教えてくれて、ホントええ人じゃのぅと思うてね」
どうやら、ナビゲーターの女性にお礼が言いたかったらしい。
この、子供のような質問に腹を抱えて笑いつつ
その昔、僕が小さい頃
「この女の人のスカートは、何で下から見ても中が覗けないの?」
と、テレビの下側に潜り込みながら母に聞いた事を思いだした。
あの時母が送ったであろう、微笑ましい眼差し
時が経ち、今は、僕がその眼差しを送っている