このブログでは、漫画「薬屋のひとりごと」7巻に対する感想を書いています。

こちらは後編その2となります。

前回のブログを未読の方は、「薬屋のひとりごと 7巻 後編その1」をお読みください。

ネタバレ注意です。

 

 

医局のおっさんの実家の危機をさらりと救ったマオマオ。

次にマオマオの元に問題を抱えてやってきたのは…ーーーー

 

 

「なぁ 妓女の身請け金っていくらくらいだ?」

 

犬系武官、李白です。

緑青館の妓女・白鈴(パイリン)に熱を上げている李白、どうやら、白鈴含む三姫のうちの誰かが身請けされると聞いたそうです。

もし白鈴だったら…と思い、居てもたってもいられず、マオマオを呼び出して相談するに至ったそうです。

 

白鈴ほどの妓女を身請けするなら、即金で銀1万は必要、とマオマオに言われ、年収銀1千ほどの李白はショックで撃沈。

それでも年齢の割には出世して給料ももらっている方なのでしょうが…

なんせ相手は大人気3大妓女の一人なのです。

簡単に身請けできる相手ではありません。

 

とは言え、自分の小さい頃から面倒を見てくれて、姐ちゃんとは言ってもマオマオにとってはお母さんのような存在の白鈴。

母乳の出る体質だったこともあり、乳飲み子の時にはマオマオに母乳をくれていたそうです(!)

 

子どもを産んでなくても母乳が出るってすごくない?そんな事あんの?白鈴すご…

 

妓女としての才能だけでなく、そこに確かな母性を感じたマオマオは、白鈴が、お金ではなく、自分の好いた相手に身請けされて一緒になってくれる方が好ましいと考えます。

そのためには、少なくとも性欲旺盛な白鈴についていける相手でなくてはいけません。

また、筋肉フェチである彼女にとっては、好みの身体であることも大切。

 

そう考えたマオマオは、李白に服を脱ぐように言います。戸惑う李白に、

 

「やましいことはありません」

「私が知ってるのは白鈴姐ちゃんの好みくらいです」

 

白鈴の好みを知るためとあれば、脱がないわけにはいかない李白。

服を脱ぎ、ふんどし一丁でマオマオに言われるまま、ボディービルダーのようにポーズを決めていきます。

最初は戸惑っていた李白ですが、だんだんノリノリに…。

 

そしてマオマオも、武官として均整の取れた筋肉、そしてその筋肉のつき方から、毎日真面目に訓練をこなしていることが分かり、感心します。

そういえば以前、マオマオの里帰りの身元保証人を引き受けてくれた見返りに、緑青館に李白を紹介して置いてきた時、2泊も白鈴と過ごしたのに、全く疲れた様子もなかったことを思い出します。(「薬屋のひとりごと 3巻 後編その2」参照。)

 

(これはいけるかもな)

 

その勢いのまま、

 

「では最後の一枚も脱いでください」

 

そう言ったところで、背後から物音が。

 

振り返るとそこには、蒼白な顔の壬氏と高順が立っていました。

 

「お前ら一体何をやっている」

 

あえなく捕獲されるマオマオと、すごすご撤退する李白。(笑)

 

壬氏の執務室に連れてこられたマオマオは、何故だかとてつもなくご立腹な壬氏の前に座らされ、事情を聞かれています。

 

何故こんなに壬氏が怒っているのか分からないマオマオは、見当違いな予測をしていますが…実際は、気に入っている子が、見知らぬ武官(ほぼ裸)と一緒にいるところを見たら、そりゃあ気が気じゃないでしょう。(笑)

 

そんな壬氏の気持ちには気付くことなく、裸を見ていた理由について

 

「好みの身体か調べるには 実物を確認するのが一番でしょう」

「やはり見た目が好みであるに越したことはないので」

 

…マオマオ…大事な言葉が抜けているよ…

”白鈴姐ちゃんの”好みか でしょ…?そこ一番大事よ…

 

当然のごとくマオマオの好みだと思っている壬氏の顔から、表情が消えていきます。

そうとは知らず李白の身体を褒め続けるマオマオ。

 

私の身体も見たらどうだ?と提案する壬氏に対し、李白の肉体より己の肉体の方が美しい!と、対抗心を燃やしているのか?と考えたマオマオ。

ぃゃちっがーーーーう!!

李白に対する対抗心ってところは合ってるけど!違う!そうじゃない!

そうじゃないのよマオマオ!

届くはずのない私の声をよそに、マオマオは壬氏にトドメを刺します。

 

「壬氏さまの身体を見たところでなんの意味もありません」

 

壬氏、声にならずにのどから漏れる「ヒュッ」。

息の根止められてます。(笑)

後ろで頭を抱える高順。お疲れ様です毎度…。

 

直後、

 

「残念ながら壬氏さまは、私の姐とは合わないと思いますので」

 

というマオマオの言葉で息を吹き返した壬氏。

ようやく事の次第を把握できました。

 

最初っから姐ちゃんのためだって言いなさいよマオマオ…ほんと言葉足らず…

 

後日、壬氏から呼び出されたのは李白。

何だ何だといぶかしんでいると、

 

「どうにも君は今 意中の相手がいるとか」

 

と壬氏から聞かれます。

 

妓女に入れ上げている自分を馬鹿にしているのか?自分のことはいいが、白鈴を馬鹿にするのは、いくら身分の高い相手であっても許せない。

そう思い、拳を強く握りしめる李白に、壬氏は思いもよらぬ提案をします。

 

「身請け金を私が肩代わりする と言ったらどうする?」

 

思わず立ち上がる李白。

甘い言葉には罠がある。何か裏があるのでは?と疑い、壬氏にどういいうつもりでの提案なのか尋ねます。

 

理由を聞けば、警戒心の強いマオマオが信頼し、相談に乗り、自分の姐同然の人間の伴侶にどうかと考えている。それだけ信用できる有能な武官ならば、仲良くなっておきたいというのは誰もが思うことだろう?と。

 

壬氏の提案した額は銀2万。必要な金額の倍です。

それだけのお金があれば、すぐにでも白鈴を身請けすることができます。

 

ゴクッ

 

喉を鳴らす李白。

しかし…

 

「ここで銀を受け取るわけにはいきません」

「貴方にとっては妓女の一人かもしれないが 私にとってはたった一人の女なのです」

「妻として迎えたい女を 自分の稼いだ金で請けずして それで男と言えましょうか」

 

くぁっこいいいいいいいいいぃぃぃぃぃ~~~~!!!!

かっこいいぞ李白ーーーー!!

これは乙女のハートをわしづかみのセリフだぁぁぁ!!

聞いてるか白鈴~~~~!!!

 

ここで李白の株がどーんと上がったね。

妓女に入れあげてデレデレしてるだけではなく、本気で、真剣に白鈴との将来を考えているんですね。素晴らしい!

 

ウジウジしたり、勘違いからヤキモチ妬いたりするどっかの誰かとは大違いだ!

実に男らしい!拍手!!

 

私が大絶賛している頃、マオマオのところに緑青館から文が届きました。

白鈴姐ちゃんからの返信です。

 

どうやらまだまだ引退する気はなく、「いつかどこかの王子様が迎えに来るのを待ってるもの」なんて夢見る乙女のような言葉。

 

ひとまず白鈴の身請け話はなさそうで一安心。

 

(これから順調に出世していけば、数年でなんとかなるだろう)

(あとは運次第だ)

 

李白に対し、そう思うマオマオ。

 

ほっとしたのもつかの間、白鈴からの文の続きを読み、また表情が曇ります。

そこには、また例の変人軍師が緑青館に身請けの話をしに来ていた、と記されていました。

 

(どうしたものかな)

 

未だに続く、親子の確執。

今後、どうなるのか…ーーーー

 

 

と、今回はここまで。

続きは「薬屋のひとりごと 7巻 後編その3」で!