絵の見応え
ご訪問ありがとうございます。
1枚描き終えて、次は何を描こうかな~・・・と考えているところです。
今日は描いた絵の「効果」に関するお話で、
「絵の見応え」について考えたことです。
というのも、私はこうやって手描きで油絵を描いていますが、
こういうネット上に載せるには、ペースがトロいな~と感じたりするからです。
ネット上の情報ってホント早いですよね。
っていうか、逆に早さが大きな価値なんでしょうね。
それから、何枚か絵を写真に撮って、掲載していますが、
こういうPC画面にはやっぱりCG作品のように、つるりとした画面の方が
向いている感じかな・・・とか思います。
でも、逆に言うと、早い媒体に合っている作品というのは、
長い時間、ゆっくり見るのには適さないかな?
とか思ったりします。
手描きの油絵って、手編みのセーターに感覚が近いような気がしました。
ちょっと間違うと重いっていうか。
でも、上手いことバランスがとれると、長く見てて飽きないっていうか。
前に読んだ村上隆氏の本の中で、
「作品がセカンダリーマーケットに耐えられるかどうか。
作品はマーケットに出た時には、最初の価格の何十倍にもなっていく、
その責任に耐えられるかどうか。」
と、作品の価値基準について語っていましたが、
なるほど~と思いました。
どれだけ長い間楽しめるかってことですよね。
ある意味、分かりやすい基準だなと思いました。
責任ですよ。うん、うん。(・・・大きく出てます。)
私自身で描いた絵の中で、我ながら「飽きる絵」と「飽きない絵」があります。
やっぱり、気を入れてきっちり描いた絵は、見飽きないことが多いです。
でもだからと言って、独りよがりの思い入れが強い物は、
見飽きる以前に重くて、見るのが辛かったりします。
前述の重い手編みのセーターのような。
だから、良い“気”が画面に乗るように心掛けつつ、ある種客観性を持って
その上できっちり描くと、比較的長持ちするような気がします。
“マーケット”云々は理想としても、長い間楽しむには、
やはり少しは気合の入った絵の方が、見応えがあるようです。
それから、人間はアナログな存在なのか、いくらデジタルが便利といっても、
“生気”のようなものも欲するのかな、なんて感じることがあります。
ハートっていうか、温かみっていうか・・・。
手描きはトロいですが、手描きだからこそ伝わる想いがあったりして、
そのあたりが人間の価値を、伝え得る部分なんだろうな、
と思ったりしてます・・・。