私の好きな現代作家 「中島千波」氏
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私のブログを読んで下さって、ありがとうございます。
私がこの世に生きて暮らしている中で考えていることをお話していますが、多少は何か役に立つところもございますでしょうか?
そうであれば、私もちょっとは世の中に貢献できているかなと思えて、少し嬉しいです。
さて、これまで、私の好きな絵を4枚紹介してきましたが、いずれも現在存命していない画家ばかりです。
前に、「美」は普遍性がありながら、時代と共に移り変わるもの、とお話しましたが、やはり、今まで紹介したものは、時代を感じます。
「悲母観音図」は描かれた当時、まだ仏教や神道が一般市民になじみのあって、宗教画としての意味も身近だったかもしれないけれど、やはり、現代では、歴史の一コマ感は否めません。
「晩秋」、「夕暮」にしても、描かれた当時は一般的だったであろう装いも、今時、着物で日常を過ごす方はごく限られた方たちです。
また、ミュシャも、当時、最先端の印刷媒体としての作品でしたが、現代はさらに発達した印刷技術があり、やはり歴史の一コマです。
紹介した名画の美意識は当時は最先端のものだったと思います。
いくら美しくても、やはり現代を生きる上での最先端の美意識を表現したものではありません。
自分で創作する時に、それはイヤでも思い知ります。
主題は普遍性を持つとしても、様式はやはり、現代にそぐわしいものでないと、かえって主題が表現できません。
例えば「晩秋」のような母親への思慕を作品の主題を現代で表わすとしたら、やはり洋服を着た女性でしょう。
「悲母観音像」が紹介したとおり、表情が変化し、作家の美意識が変化したように、美はやはり時代の流れによって移り変わります。
洋服に流行があるのは、「美」の特性を象徴していると思います。
そして、では、現代の美意識を表現できている作家は?
とりあえず私は中島千波氏の作品が美しいと思います。
なぜか分からないけど、中島千波氏の作品は、他の作家とは違う感じがします。
何か「しかけがあるのではないかな?」と思います。
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(絵は著作権があるから勝手に載せていいのか分からないので、とりあえず本を紹介させていただきます。)
中島千波氏の絵はよく雑誌の表紙にもなっていますが、なぜかすぐに分かります。
同じような作品を描く作家も多いのですが、何かがあきらかに違います。
だから、きっと仕掛けがあるのだと思います。
でも、私はそこはあえて追及しないです。
もし分かってしまうと、絶対に影響を受けてしまうと思うからです。
(ただでさえ、苦しくなるとなんとなく中島氏の作品が頭に浮かんでしまうのに。)
中島氏の作品を美しいと感じたその感情を今のところ大切にしたいです。
中島氏の画集にちょっとうろ覚えなのですが、画家の師匠だったかお父様だったかに
「描くものは決して美からはなれてはいけない」
と教わったというエピソードがあったと思うのですが、
それはそのまま私の座右の銘になっています。
現代の作家では純粋に「キレイだな~」と手放しで思える作品は私には少ないです。
あとは平松礼二氏の作品も「キレイだな~」と思います。
しかも、日本画ばかりです。
いかに西洋発の現代美術の影響を受けたものが多いか・・・。
ピカソのせいよ・・・。\(*`∧´)/ プンプン。
な~んて。
・・・でもしょうがないです。芸術=人なので、こう様々な価値観がメディアによって共有できるようになれば、美意識以外の価値観が多々派生しても。
ある意味受け入れるしかありません。(涙)
ですから、中島千波氏の「美からはなれない」といった絵画観を提示してくださったことは、私の中ではちょっとした救いです。
とりあえず、私の好きな絵を紹介させていただきました。
次は私の絵画観、影響を受けた本などを紹介していきたいと思います。
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