おとんが亡くなったのは 
バレンタインデーの夕方 
本当に突然だった 

私が極楽湯に入ってる間に 
極楽へと旅立っていった

その日も元気にデイサービスにいき 
大好きなお風呂にも入り 
また明日も行くと
ご機嫌で帰ってきたらしい 

好きなタバコも吸って 
夜ご飯もしっかり食べたらしいのに 

おかんが近くのスーパーへ 
買い物に出かけたほんの10分ほどの間に
つまみ食いしたものを喉に詰まらせて
そのまま亡くなってしまった

おとんと最後に会ったのが
亡くなる2週間前
痴呆もあるのかないのか微妙な感じで 

世話をする母の負担も
日々大変になっていって 
疲れもピークで
腰が痛くてどうしたらいい? 
と電話があった 

その日の仕事が終わってから 
ベクトレの施術をしてあげようと 
夜実家に行くと  

台所には洗い物が溜まり 
大変そうな様子が
ひしひしと伝わってきた 

台所で洗い物をしてると
おとんがきて  

「おかんに怒られてばっかりやで 
 うら(自分のこと)はあかんのや  
 まゆみはえらいなぁ  
 しゃきっとしてて まゆみはえらい」 

とペコリと頭を下げてきた 
それがおとんとの最後の会話になった 

その前に会った時には 
黙々とご飯を食べてたおとんに 
「ニャー」 って挨拶すると

 「まゆみはかわいいなぁ  
 いちばんかわいい」 

って返事が返ってきた 

私は生きてきて51年間 

男性に「かわいい」 って 
言われたことがない 

小さい頃から身体も大きく 
かわいい女子路線からは
真逆のキャラだったので 
「かわいい」は全く記憶にない 

男性は私を女子として 
扱わない定説が染み付いて 
これが普通だと思ってから
 「女性」としての自分を 
受け入れることが苦手 

まーこは 一本下駄履いて 
ヒマラヤの山奥で で
チャイ飲んでたね 

ってあっこちゃんに言われた言葉なら 
すんなり受け入れられる 笑 

私が生まれる時は難産だったらしく
おかんか私かどっちかしか助からない
と言われて生まれてきた 

ワクワクしながら
地球に生まれることを楽しみに待ってて 
いよいよワンダーランド🌏 
での生活が始まるってときに 

どっちかしか助からないなら 
おかんを助けてくれと   
おとんが言うのをお腹の中で聞いていた 

人生初の失恋  
男性から一番に選んでもらえない設定は 
ここからスタートした 

パートナーシップでつまづいてる人は   
ぜひ父親との関係を掘ってみてほしい 

父親って自分が最初に合う異性で 
その異性には  
最初から伴侶(母親)がいるわけで 
最初の失恋をちゃんと消化できてないと 
次のパートナーシップでも 
うまくいかない場合が多いらしい 

初恋を消化して超えていかないと
いつまでも初恋が忘れられず 
父を求めてまた戻ってきちゃう  

おとんからの「かわいい」は 
これまで自分を守るために 
勝手に色々造ってた設定が覆された 

カタカムナ(天然おんな塾)のおかげで 
今まで見えてたものが
急に違って観えてきて 
こーゆーことなのかと思う事が増えた 

おとんも自分の身体が  
どんどん思うように動かなくなり 
自分でも戸惑い 
情けなくも感じていたと思う 

おかんには怒られることが増え 
愛した女性に迷惑をかけてること 
口には出さないけど
悪いと思っていたと思う 

台所の洗い物が済んで 

腰痛のおかんに 
ベクトレの施術をしてあげると 
とっても楽になったみたいで 
険しかったおかんの顔も 
少しずつ穏やかになっていった 

身体が楽になるって本当大事 
身体がしんどいと
人格まで変わりかねない 

翌日はすごく身体が楽だったみたいで 

おとんの世話、頑張るわ〜
と おかんから連絡があった 

ひとまずこれで
しばらくなんとかなるかなぁ 
と思っていたけど 
別れは突然やってきた 


まだまだつづくよ 笑