

Noticing me…19
~Boa side~
ひと通り食事を済ませた後、DVDの映画を見ることにした
ユノがずっと見たがってたアクションもの
私はワインを飲みながら…
隣には綺麗な横顔で映画を見入るユノ
こんな穏やかでゆったり流れる時間を過ごすのはいつ以来だろう
心地よい空間に加え、お酒も回ってきて、ふわふわといい気持ち
私は少し勇気を出して、そっとユノの肩にもたれかかってみた
「疲れたか?」
「ううん…
お酒が回って、気持ちいいの♪」
「やっぱり疲れてるんだろ…
眠くなったら寝ていいよ
俺、適当に帰るから」
「寝ないよ
ユノとこうしてるのが心地いいから…」
「部屋にいてもずっと不安だったんだろ
あいつ…早く捕まるといいな」
「うん…」
あいつなんて、もう怖くない
ユノがそばに居てくれれば…
~Y side~
安心し切って俺の肩に寄りかかるボア
強く見えるけど、やっぱり不安なんだろう
「あれから発作は?」
「ん? 大丈夫…」
「そ、そう…」
自分から振っておいて、過呼吸の発作を夢中でキスして止めたのを思い出し、少し動揺する
「あの時は、ありがとう…
助けてくれて嬉しかった…」
「突然だったから俺、慌てちゃったよ…」
「ふふっ…あの時のユノ、たしかに凄い慌てようだった(笑)」
「笑ったなぁ
こっちは助けるのに必死だったのに‼︎」
「ゴメン、ゴメン
だから、嬉しかったって言ってるじゃん(笑)
ユノ……付き合ってても私に何もしてこないから、私とそういうことするのイヤなのかと思ってた
そのユノがああやって助けてくれて…嬉しかった」
チャンミンの「触れてくれるの待ってますよ」という言葉を思い出す
「彼女に触れるのが嫌な彼氏がいるか?」
「だって実際にユノ、ずっと触れてくれなかったじゃん…」
「そ、そうか?
ボアとは話してるだけでも楽しくて、あっという間に時間が過ぎるからかな」
「そんなこと言われても…嬉しくない…」
俯いてそう言ったボアが俺の手に腕を回す
「今日は、発作…起きないね
こんなにドキドキしてるのに…」
ボアの精一杯のサイン
鈍感な俺でも、そのくらいは気付く
ボアの髪をそっと撫でて、頬に触れた
俯いてたボアがゆっくり顔を上げ、視線が絡み合ったとき、あの時のチャンミンが脳裏をよぎった
あの時のチャンミンと自分が重なり、同じように顔を近付け
そして互いの唇が触れた
ボアとキスをしててもどこかでチャンミンを感じて戸惑ってる自分がいる…
次の瞬間
テレビからけたたましい銃撃戦の音がした
俺たちは二人ともその音にビクついて、ふと唇を離し、見つめ合った
次の瞬間、お互い吹き出し、ソファに転げて笑った
「びっくりしたぁ(笑)」
「俺も…(笑)」
二人の間に流れてた張り詰めた空気が途切れ、なんだか照れくさい…
「そろそろ帰るよ」
ボアも頷いて
「うん…分かった
気を付けて帰ってね」
と、笑顔で見送ってくれた
つづく
悪いけど、そう簡単にその先に進ませませんよ…ボア姉さん…

