ある意味コノ国の不愉快な日常 …への縁?があった日の話 ㊤ | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

 

 

 先日、仕事が終わって皆で帰り支度をしていた時のこと。

 

 

 

  外からいきなり男性の怒鳴り声が聞こえて来た。

 

 

 

 

  『カミ』の建物は商店街のド真ん中で出入口の道幅も結構広い……と言っても「裏通り」に当たる道にあるので、いつであっても人通りはそんなにない。

 

 

 

  街中でも時折いきなり叫ぶ人や何かを叫びながら歩いているような人は見掛けるが、その「声」は誰かと話しているようで、でもその場=『カミ』の出入口直ぐ側から動く気配は無かった。

 

 

 

  もちろんそういう時の言葉はコノ国あるある、いわゆる「F」やら「C」やら意味不明やら満載。

 

 

 

  私が二階で支度を終えて降りて来ると、注文の最後のチェックをしている「ジョー」の横で「ピーター」が窓を覗いていた。

 

 

 

  「…ずっと、叫んでいるよね?」

 

 

   私がそう聞くと「ピーター」は

 

 

  「…うん……

 

  でも、うん、大丈夫だと思うよ、

 

  立っているのは向う側(の歩道)だから」

 

 

 

  ああそうか、と思ってドアを開けようとすると彼が

 

 

 

  「今日はどっち(方向)に行くの?」

 

 

  「え? ああ、こっち…」(と指差す)

   

 

 

  「じゃあ大丈夫だよ、

 

   僕も一緒に出るから!」

 

  

 

  いや実際、ドアを開けて目の前で叫んでいたらどうしよう?と一瞬思っていたのが顔に出ていたのかもしれない。

 

 

 

  でもとにかく……とドアを開けると、確かに道を挟んで斜め向いに若い……と言っても「中年入口」のような髭面の男性が電話に向かって大声で叫び続けていて、他の通行人も呆れた顔で通り過ぎていた。

 

 

 

  しかし当然彼は電話に夢中だし、何より距離があって直ぐ横をどうしても通らなきゃならないという状況でもなかった。

 

 

 

  そこで様子を観に一緒に顔を出していた隣の「ジョー」に向かって

 

  「じゃあ、またね」

 

  …とだけ言ってサッサと歩き出した私。

 

 

 

  と。

 

 

 

  その直後、横を自転車に乗った「ピーター」が

 

 

  「じゃあ、またな~、リオ!」

 

 

  …と言って結構なスピードで通り過ぎて行った。

   (彼は基本自転車通勤)

 

 

 

 

   あ……(゚Д゚;)ゞ!

 

 

 

 

   折角優しい言葉を掛けて貰えたのに、御礼言うの忘れてたな~、ということをそこで気付いた私。

 

 

  ごめんね「ピーター」!

 

 

 

  イヤホント私、

 

 『そういうこと』

 

  っていうか、そういう心遣いってものに本当に慣れていないんだよ!💦

 

 

  同じイギリス人でも、ずっと己のオカネと手間を節約(?)する事しか考えられない、

 

  「大丈夫、ボクは気にしないよ!」

 

  …の一言で「年頃の自分の娘」にさえ真夜中の空港に放り出すことが平気で出来るような人が相手だったんだよ……!

 

 

 

  「次」に会った時には謝らなきゃな~、と思ったものの、そんんなことをしたからか(🤣)その日、私はもう一つの

 

 

  「余り関わりたくない光景」

 

 

 

  …に遭遇することになったのでありました……。