裏世界の「全て」を知る『タダの主婦』??? 47 | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

   

    これも自分の母を思い出させてくれることだったのだけど、付き合えば付き合うほど『キュリさん』の話は支離滅裂で脈絡がなく、マトモに聞いていると

 

 

   「結局、アナタは何をどう、

 

   どっちをどう、したいっての!?」

 

   …と言いたくなるような話ばかりになっていた。

 

 

 

 

   特に『ロンドン移住計画』と平行して話を押し付け続けた『新事業開始計画』はその最たるものだった。

 

 

 

   内容は

 

 

   「アナタが(アナタの言う通りに)ロンドンに移住したら、その話はどうなるっての?」

 

 

   …と突っ込みたくなるような「前後、特に『その後』のことを全く考えていない」話だったのだが、結局彼女もウチの母と一緒で

 

 

 

   「その時自分が話している話題だけが唯一無二、

 

   世界の全て、

 

   他の話や前後の脈絡や話の信憑性など関係ない!」

 

 

 

  …という所だったのだろう……もちろん、「無意識の意識」だろうけど。

 

 

 

 

 

   『新事業開始計画』は、特に彼女が日本に一時帰省して「ヒマ」になった頃から始まった。

 

 

 

   それでも最初の頃は『面接』になったとしても中々仕事が決まらず、『無職』が長く続く私を思い計って……という雰囲気だったのだけど。

 

 

 

   「『こんな所』(出た!)に居ないで

 

   〇〇(=彼女が住んでいた、地方大都市)で小さい店を借りて

 

    カフェでも始めなよ!

 

    アナタの腕なら繁盛するわよ!」

 

 

 

   …そんなオカネないわよ!……と私も最初のうちは笑ってやり過ごしていたのが、例によって彼女の話は段々妙に具体的に、且つ、不愉快な程しつこくなって来た。

 

 

 

   更に付け加えると、これも前に書いたけれども彼女の日本語はノッテ来るほど『ちゃんぽん』になる。

 

   「翻訳」して書いてしまえば別に簡単な話なのだけれども、実際は日英ゴチャ混ぜ、且つ何度も同じ話を繰り返すから、聞いている私の方は「シンドイ」に拍車が掛かって来る。

 

 

  「なんちゃら地域のら辺でさ、

 

  コレくらいの値段のコマーシャルな何とかで、

 

  何とかこんとかで借りてさあ、

 

  店のフローリングはああしてこうしてさ…」

 

 

  …という感じ。

  いや、それだけ具体的ならアンタが自分でやればエエんじゃね?……という感じだが、まさに似たような仕事を『自営業』として『自分がずっと手伝っていた』彼女は、まさに

 

 

 

  「私の考えに間違いはない!」

 

 

  …という、『ごり押し』の態度を強くして行った。

 

 

 

   いや、アナタのその事業は、経営の全てはアナタの「ダンナ」がやっていたというだけの話で、何よりそれも結果的には儲からなくなって「店じまい」してしまったんじゃなかったっけ?

 

 

 

   ……と突っ込んだところで彼女の態度が変わるワケがない、というのは既に判り切っていたのでその話が出るととにかく『聞き流し』に徹していたのだけど、電話の回数が増えるにつれその話の回数も増え、話の内容は「当然のように」私の意向など全く無視した方向に進んで行ったのでありました…。