「シン・ゴジラ」
2週間ほど前に観ました。
もう古い話になってしまった。
あーー面白かったなー。
もう1回観に行こうかなぁ。

いや、1年後とかにウチで観るのを楽しみにしようかなぁ。

映画を観に行く時なんて、
人が言っていたイメージなんかない方がいいと思うことが多いので、
こういうところで感想を書くなんてことはあまりしたくないのだが、
もうみんな行ったことだし、
行ってない人を行ってみようか、
という気にさせるには有効かもしれない。
「そのうちレンタルで」なんかより、
あんなもんは劇場で観ておいた方がいい。

まずはゴジラは置いといて、
とにかく会議、会議、でした。
入れ替わり立ち替わり、
普段から我々にとってお馴染みの役者さんたちが、
難しい漢字の並んだセリフを見事なスピードでまくし立てます。
街では大変なことが起こっているので、
お客さんもみんなおそらく真剣な顔して観てたでしょうけど、
お芝居の達者ぶりに、
僕はひとりでずっとニコニコして、
心の中で拍手して観てました。
事件は会議室で起こっているんじゃないという20年前のあの逆をいってます。
現場では逃げまどう人々を遠目に映すだけで、
市民の描写やドラマは全くありません。  
とにかく政府幹部の会議、会議。

実際にこの東京に謎の超巨大生物が現れたら政府はどう対応するのかを、徹底的にリアルに、しかも面白おかしく描くことに特化し、
様々ないくつかの新しい試みを成功させた傑作だと思います。

新しい試み、とは僕が思うに、まず前置きゼロ。
いきなり謎のトンネル崩落から始まり、
すぐ本題にスパーンと突入。
まあそういうの最近は増えてはいるけど。
先頃やっていた「インディペンデンス・デイ」の続作は、とーにかく前置きが長くて、主要人物の人間模様をとことん描いてなかなか本題に入らない、そうです。
僕は一応は観に行きたかったんだけどスルーしました。 

それとは対極のやり方のゴジラに話を戻すと、
結局主要人物のプライベートな部分の描写はゼロ。
この一大事を通して、この人とこの人が恋に落ちるなんてのはもってのほか、
みなさんは結婚してるのか、子供はいるのか、
人生の悩みを抱えているのかなど、
全くわからない。
ただひたすらそれぞれの任務を遂行します。
よくありがちなゴジラの進む方向には愛する妻と娘が住む我が家があるから助けなきゃ、
とか、
よくありがちなヒーローが先に突っ込んで後続のために犠牲になる、
とか、
そんなドラマは一切ゼロ。
そうだ、ありがちなややこしい嫌なヤツも出て来ない。
なのに面白い。
だから面白いのか。
だって大ヒットだし。
やっぱいろいろ確認しにもう1回行って来ようかな。

メデイアには出てなかったぬいぐるみのような笑えるゴジラが東京湾へ戻り、
さらに巨大化して2度目に上陸する時は、
先の理央ブログに登場した稲村ヶ崎沖から現れ、
由比ヶ浜に上陸し、鎌倉駅の裏手の御成通り界隈を闊歩したのち、
湘南新宿ラインにならって武蔵小杉を通って都心へ向かいます。
それは観る前から知ってたけど。

そうだ、“ゴジラのキモチ” を描く場面もゼロ。
それも逆にいいのか。
例えば「キング・コング」なんて、
ほぼそれがメインになってたりする。

今までハリウッドものでもなんでも、
都市の破壊シーンなどのCGって、
決まって曇り空か夜でした。
僕が見た限りでは。
いつもCGって曇ってるなと思ってた。
きっと太陽の下での地表に当たる光が
どうしても描けなかったんではないかと推測してます。
しかし今回のはまあまあ晴れてます。
こんなのは見たことなかった。
映画館でのアナログ画面では全然大丈夫でした。
CGもここまでやれるようになったのか、
という感じです。

ま、そんな感じで。
他にもいいところはいっぱいあるし、
突っ込みどころも少しあるけど、それはまあいいか。

まだなんとかやってると思うので、
まさかまだという方は是非とも劇場で。


「君の名は。」がいいから行けと
時折人に言われるのだが。
アニメもいいけど、
今は人間の芝居が見たいな。

でも行こうかな。