ポケットの中のお祭り 181123 | noise or music

noise or music

電子音楽が好き。
楽音と雑音の狭間や
ノイジーな体験を書きます。

AM 9:30 。

歩行者天国のグリーンモールに並ぶ屋台から、エスニックな煙が香り始める。

イガッとする、味噌の焼けるようなそれらの香りは

これからの半日の異文化の、青いフィルムのように貼りつく。

だからこそ、そういうお店の方々をまるで魔法使いのように思う。

 

第18回リトル釜山フェスタの司会はオウ・ミョンミさん。

ミョンミさんのチマチョゴリ姿しか拝見したことはないけど

異文化のいろんな要素を代表なさってるので 裾野の市民像まで かぐわしく想像してしまう。

 

開会式のトック(餅)まきを遠巻きにしていたら、ひとつ飛んできた♪

先立つこと数分、韓国釜山 東亞大学校テコンドー公演団の華のうちのおひとりは

本格始動の前の特別な価値を秘めてらした。

 

晩秋の朝の、直に肺や目の奥に触れるようなマチエールをまとった女の子たち。

 

そして そんなマチエールで、まるで長~い帯(リボン)のようにステージの上で舞われたのが

山口朝鮮舞踊教室『響(ヒャン)』 さまであり、音のほうでは山口朝鮮初中級学校カヤグム部さまだった。

パーフェクトな童話の世界が本当にあるんだ とまた実感させられる。

 

一方、韓国釜山 東亞大学校テコンドー公演団さまには それ に鋼(はがね)の強さが加わる。

毎秒10連写のαのファインダーには、力がしなやかに熱に変化した距離が映る。

夢中で立ち尽くしていると、食べることを忘れそうになる。

 

 

yazd の青に魅せられて#6

 

[マジカル・ポケット]

 

肉汁を買ったとき、- あなたたちが小学生のころから ここのお店番、お見かけしてますよ♪ - と声をかけたら『私も覚えてます♪』 とおっしゃってくださった。それで受け取ったのがお釣りの五百円玉。手がふさがってるし、自分としてはタブーだけどポケットに入れた。この時点でズボンのポケットには目薬と五百円玉一枚。 そして帰りがけに、口約束していたお店でプルコギパンを買うとき、(それを使おう)とポケットを探って手渡すと、『あれっ?なんか古いね... 』 とくすんだ旧五百円玉が出て来た。(気づかんやった... 、そうやったかな?)と歩き始めてポケットに何か違和感。 手を突っ込んでみると 女の子から受け取った覚えのある、ピカピカの五百円玉が出て来た(!) ポケットに五百円玉はおろかコインを入れたことは、あとにも先にも一回しかないはず。それくらい自分は財布主義なのだ。だったら旧五百円玉、いったい誰が忍ばせてくれたん... ?

 

透明感のある体験と記憶に、差し込まれるような眼福を得て 不思議なままグリーンモールを後にする。