五月雨の 降り残してや 光堂(二日目) | 走り巫女記

走り巫女記

独身アラサーが好き勝手書いてる。ビギナーライダー。生まれ変わったらみちょぱになる。


16日(日)

朝のローカル番組の天気予報によると、今日も一日雨模様のようだ。
それでも午前中の方がまだマシらしいので7時半頃にチェックアウトし、盛岡から南下して平泉へ。

本日の東北道も雨のため80km/h規制中だが、
もうこの道路はわたしのものだから関係ない。

1時間ほどして中尊寺の山の上の駐車場へ到着。
下の駐車場から歩いて月見坂を上るルートもあったらしい。

奥州藤原氏三代ゆかりの中尊寺は、
言わずと知れた平泉町にある天台宗東北大本山の寺院。

営業時間とほぼ同時に境内に入り、まずは本堂へ。


堂内に入ると釈迦如来坐像がどーんとお出迎え。
朝早くからご苦労である。


本堂から金色堂へ続く参道にはヤマユリが咲き誇っており、近くを通るたびに上品な香りがする。


東北にきてからヤマユリが至る所に咲いているのをみて、標高の高さを感じた。

程なくして金色堂前へ。
ここでチケットを購入し、お待ちかねの御堂へ。

撮影禁止なので目に焼き付けた記憶を伝える。

建物の内外を金箔で覆う造り(皆金色というらしい)にまず圧倒。
しかし奥州藤原氏の栄華を具現化した建物のわりにはけばけばしくはない。(そりゃあ派手ではあるが。)

随所に施された蒔絵と螺鈿の装飾が上品に感じられるのだろうか。清衡のセンスに感心した。

内部にある三つの須弥壇の上に、それぞれ仏像があり
音声ガイドによると、各代の奥州藤原氏がそれぞれに眠っているらしい。

見たところ箱(=棺)のようなものが見当たらなかったので、高床になった下に骨壺が入っているのかなぁ?
と、彼女と話してその場所をあとにした。

旧覆堂や白山神社能舞台などをみてまわる。


雨の中の境内も趣あっていとおかし。
歩いているだけで浄化された気持ちになる。
桜や紅葉の時期はもっと美しいのだろう。

最後に「讃衡蔵」という国宝や重要文化財を収蔵している宝物館へ。
名に入ると3体の坐像がお出迎え。
その大きさに初めはびっくりするが、どれも穏やかで優しい顔をしていた。



余談になるが、実はわたし、
仏教系の幼稚園に通っていたので(←本当)
常日頃から仏陀の説いた教えに従って生きている(←大嘘)

そういうわけで般若心経が読めたり、仏具に関心があったり、漢字の勉強が好きなので、人より少し仏教系に馴染みがある。

だからといって神社仏閣めぐりが特別好きなわけでもないし、仏教を含め特定の宗教は信仰していないんだけど。(神も仏もいるわけがないと思っている。)


先述したように、仏具にある程度関心はあるのでこういった資料館は好きだ。

ここでは国宝にもなっている華鬘(けまん)に惹かれた。
もともと金色堂に掛けられていたもので、宝相華と人面鳥(迦陵頻伽)が彫られたデザインにはわりと感動してしまった。
今だったら3Dプリンタですぐ作れるんだろうなぁとか考えながら。

撮影していいのかわからなかったから写真は撮らなかった。


他にも金字で描かれた曼荼羅や
奥州藤原氏の棺や副葬品も展示されていた。
(ここで初めてわたしたちは納められたものが骨ではなく、ミイラなのだと知った)


それから「くるみのかりんとう饅頭」を祖母へのお土産に買って中尊寺をあとにした。

雨もそこまで強くなく、むしろ涼しくて良い観光となった。

それから花巻市へ向かい、宮沢賢治ゆかりのスポットを巡る。

童話村に駐車し、イーハトーブ宮沢賢治記念館の順に回ってみることに。


広い公園のなかに宮沢賢治の世界観が広がっている童話村。
これは子供、喜びそうだ。


お決まりのセーブスポットでお祈りして

今気づいたけど、わたしこんな修道女みたいな格好してたんだwww

園内のシャトルバスでイーハトーブへ。
"イーハトーブ"とは宮沢賢治の造語で、彼の心象世界中にある理想郷なんだって。
"いわて"をもじっているとかいないとか。


賢治が設計した南斜花壇や花を植えた日時計があり、眺めながら登っていくと、宮沢賢治記念館にたどりつく。自然豊かで静かな場所だ。

別にたいした段数でもないはずなんだけど、雨の中+アラサーにはわりとキツかった。

記念館は入場料を払って入館。


感想を一言でいうと

「へえー」だった。

宮沢賢治の作品に精通しているのであればめちゃくちゃ面白いところだと思うし、これを機に興味を持つ人も多いだろう。

わたしはファンタジーや童話にあまり興味がない上に実は賢治の作品を‥‥‥




一冊も読んだことがありません!
(銀河鉄道の夜でさえ過去に読み止した)



正直なところ、宮沢賢治の本の中の世界よりも、この記念館のベランダから臨む景色に見とれた。



お昼は盛岡冷麺を食べにいくことに。

もはや東京どころか全国のファミレスでも食べられる冷麺だけど、岩手に来たからには冷麺を食べたい。
(ここはもう盛岡ではないけど‥‥‥)

ググったら「焼肉・冷麺ヤマト」というローカルチェーンがおすすめらしい。
花巻東高のすぐ近くにある店舗へ行ってみた。

あのオオタニサンや菊池雄星さんも在学中に通ってたお店らしいよ。

お昼だったので少しだけ待ったが着席と同時に冷麺を注文。
こういう辛さ調節系ではいつもそうするように「中辛」を選択。

つやつやの透明感はK-POPアイドルのよう。
これが岩手の冷麺か~~


スイカ入りはうれしい!

味も普通に美味しかった。
スープがあっさりしていたので飲み干してしまったし、特にカクテキが本格的でおいしくて、これだけ何個も食べたいと思った。

麺は、しいて言えば、というか個人的には噛み応えがさらにあるともっと好き。



それから岩手の銘菓「かもめの玉子」を買いに北上市にあるさいとう製菓本店へ。

このお菓子は妹が大好きなのでお土産に。
普通の味は東京でも買えるけど、見たことない紅茶味プレミアム黄金かもめのたまごを妹と母にお土産購入した。


それからホテル方面に向かって車を走らせていると、
LAube(ローブ)というドライブスルースタイルのコーヒーショップを彼女が発見。
わたしは気が付かず通りすぎてしまったが、気になったのでUターンして戻った。

前にも数台先客がいて人気みたい。

わたしはコーヒーミルク、彼女はココアを注文。
注文と同時に中で店員さんが焙煎している姿をみることができる。


香りのよいコーヒーと甘さ控えめのソフトクリームに
ほろ苦いコーヒーゼリーが大人っぽい味で最高!

ココアも少しもらったけど、チョコチップの触感が楽しくてくどくない甘さでこれもまたおいしい。
スタバなんか比じゃないくらい美味しい!!

運転中に飲み干してしまうくらいすぐになくなってしまった。

これは旅のあいだでもう一回寄りたいね、と彼女と話したが時間の都合で叶わなかった。

本当においしいので、ぜひとも東京に進出してほしい。
そして東北に行った際にはみなさんぜひ立ち寄ってみてほしい。

ホテルに向かうにはまだ時間があったので、近く道の駅「石鳥谷」へ寄ってみる。

ここは酒造りの町として親しまれているらしく
道の駅の建物も酒蔵っぽいデザインでかわいい。

日本酒、酒まんじゅう、酒ケーキ、酒粕などが売られている。
中でも酒ジェラートが人気らしく、多くの人が片手に持っていた。
食べたかったが、さきほどのコーヒーで体が冷えていたのでやめた。ちなみにジェラートは食べて運転してもOKだそう。

結局見ただけで特に何も買わず。

同敷地内にある酒造の資料館も無料なので見学した。

それから敷地内の一角のあじさいが美しかったので撮影会。


彼女はもともと本当に可愛いんだけど、この場所で撮影したらまるでインスタのモデルのよう。
この旅行中での、わたしのベストショットだ。

道の駅をあとにしてホテルに向かう道中、助手席の彼女が「あ!」と声を上げた。

行ってみたかった「ビオトープ芽吹き屋」を見つけたらしい。
テレビで紹介されるくらい岩手では有名な和菓子屋なんだとか。

おだんごや大福が人気らしく、
吟味した結果、彼女は「あとで食べようと」ひとつ塩大福を購入していた。

生ものじゃなかったらわたしもお土産に買いたかったんだけど。


寄り道して17時頃、予約した「渡り温泉」に到着。
ザ・温泉宿!って感じの外観。



旅館の部屋の窓際にある「謎空間」に大はしゃぎするアラサー。


(これに感動するのって平成何年生まれまでの人なんだろう)

少し休んでから、夕ご飯の前に大浴場へ。

ひぐらしの声が降り注ぐ暮れ方の露天風呂を貸し切り状態で楽しめた。

最高すぎる。
こういう贅沢の仕方、久しぶりだなぁ。


夕ご飯は前菜の味もどれも小洒落ていたし、
特に特性のタレも含めて(なんとか豚の)しゃぶしゃぶがおいしかった。

山崎の梅酒もこんなとこじゃなきゃ普段は飲まない。



部屋に戻ると、満腹で死にそうになっていた彼女は、先程買った塩大福の消費に悩んでいた。

もう食べられないのに賞味期限が切れる〜というわけでひとくちだけ彼女が食べてあとはわたしがいただいた



Wi-fiが使えないので自然とデジタルデトックスになるのは良いことだが、
今夜はアイドル鑑賞会ができないので、なぜかりゅうちぇるの話題になり、旅行中にも関わらず暗くて重い話で盛り上がってしまった。
(わたしたちは普段からこういう会話をしているので通常運転だ)


たとえば「長生きだけはしたくない」という信念(?)や
自死を選んだ人に対して、後悔や怒りや悲しみよりも
「楽になれてよかったね」という共感が強く出る思想の近似など、生死についての判断や行為の基盤となる考え方に似ているところがあり、
彼女と旅行することが快適な理由のひとつである。

自分の思想に近い人というのは安心するし、話すのが楽だ。




この辺りのことはまた別の記事にして書こうと思う。


3日目へ続く